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県高校総体 陸上 第3日 最終日 結果

【第3日】

男子5000㍍ 栗林(花咲徳栄)初の制覇

男子5000㍍競歩 福岡(浦和学院)も初V

(14日・熊谷スポーツ文化公園陸上競技場)
 男女計12種目の決勝などを行い、男子5000㍍は栗林凜太朗(花咲徳栄)が14分26秒10で初優勝した。同5000㍍競歩は福岡侑弥(浦和学院)が22分20秒51で初制覇。同やり投げは永沼龍人(川口市立)が58㍍28で2年ぶりに頂点に立った。
 女子ハンマー投げは舘明日香(西武台)が50㍍36で初の栄冠。同400㍍障害は山本睦子(国際学院)が1分0秒73で初めて制した。
 各種目とも上位6位(競歩は5位、混成と女子の棒高跳び、三段跳び、ハンマー投げは4位)までが北関東大会(6月13~16日・栃木)に出場する。

 

終盤歓喜の逆転劇

男子5000㍍決勝 14分26秒10で初優勝を決め、拳を突き上げる花咲徳栄の栗林凜太朗(7)

 

 実力者ぞろいの男子5000㍍は花咲徳栄の栗林が、自己ベストを5秒近く更新する14分26秒10で初優勝を成し遂げた。力強く拳を突き上げながらゴールすると「高校生になってから初めて1番を取った。本当にうれしい」と喜びを爆発させた。
 序盤から先頭集団の3、4番手に付き、スパートの機会をうかがっていた。「自分からレースを引っ張るタイプではないので、後半に勝負をかけた」と残り400㍍でギアを上げ、ゴール手前5㍍で前を行く大藪(東農大三)を抜いた。
 高校入学後タイムが伸び悩んだ時期もあった。レース終盤に疲れから走行姿勢が不安定になることがあり、足腰の弱さを痛感。筋力強化を徹底し、強度を上げた練習を繰り返すと「安定したフォームを身に付けた」と結果で成長を示した。
 最後まで優勝したことに信じられない様子の17歳は「まずは14分10秒を切りたい。そして13秒台を出したい」と向上心は尽きない。北関東大会を控え「優勝する」と一言。次の舞台でさらにレベルアップした姿を見せつける。

 

タイトル奪取に驚き

男子5000㍍競歩 22分20秒51で初制覇した浦和学院の福岡侑弥(26)

 

 男子5000㍍競歩は浦和学院の福岡侑弥が22分20秒51で初の頂点に立った。北関東大会の出場権を得るため「5位以内でもいいと思っていた。まさか自分が1番なんて」と驚きながらも念願のタイトルをつかみ笑みがこぼれた。
 「ついて行くだけで精いっぱいだった」とスタートから最後までしのぎを削った内崎(狭山経済)に競り勝ち、南部予選で記録したベストの23分19秒74を大幅に更新した。スピードを意識して200、400㍍の短い距離を歩く練習の積み重ねが実を結んだ。
 昨年9月の県新人大会で競技中にレッドカードで退場した経験があり、1着でゴールしても安心できなかったという。「北関東大会へ向けて、とにかく長い距離を歩いて力をつけたい」と意気込んだ。

 

50㍍台乗せうれし涙

女子ハンマー投げ 舘(西武台)初V

女子ハンマー投げ 50㍍36で初の頂点に立った西武台の舘明日香

 

 女子ハンマー投げは昨年9月の県新人大会を制した西武台の舘が自己ベストを更新する50㍍36で初の栄冠に輝いた。目標だった50㍍台を出場選手で唯一投げ、うれし涙を流した。「右足で踏ん張って、回転力が増した」と勝因を語った。
 3投目まで飛距離を伸ばせず、4、5投目ではファウル。だが、最終投てきで大台に乗せた。試合直後から北関東大会へ視線を向け、「投げる際の回転を速くしないといけない」と課題を認識した。努力を重ね今後の活躍を誓った。

 

満足していない

男子やり投げで2年ぶり優勝の永沼龍人(川口市立)

 優勝したが記録に満足していない。ベストも更新できなかった。北関東大会やインターハイでは64、65㍍投げないと通用しない。助走に重点を置き、これから練習に励んでいく。

 

大会までに修正

女子400㍍障害で初優勝の山本睦子(国際学院)

 ベストを更新できた。ただ、ハードルを越えて接地する際に失速することがある。北関東大会までに修正して、スピードを維持したスムーズなレースを展開していきたい。

 

【最終日】

女子1600㍍リレー 伊奈学園が大会新V

男子3000㍍障害 吉田(川口市立)初栄冠

(15日・熊谷スポーツ文化公園陸上競技場)
 男女11種目の決勝などを行い、女子1600㍍リレーは伊奈学園(岩井、金田、岩楯、高橋)が3分46秒04の大会新で優勝した。同三段跳びは芹沢有貴(松山女)が11㍍74で初制覇した。同3000㍍は福山若奈(埼玉栄)が9分34秒28で初の頂点に立った。
 男子3000㍍障害は吉田惺和(川口市立)が9分21秒23で初の栄冠に輝いた。同円盤投げは板山恵太朗(西武台)が44㍍13で初のタイトルを手にした。
 各種目とも上位6位(競歩は5位、混成と女子の棒高跳び、三段跳び、ハンマー投げは4位)までが北関東大会(6月13~16日・栃木)に出場する。

 

ミスなく勢い加速

女子1600㍍リレー決勝 3分46秒04の大会新で優勝した伊奈学園の3走岩楯(右)からバトンを受けたアンカー高橋が走り出す

 

 女子1600㍍リレーは伊奈学園が3分46秒04で優勝を飾った。2014年に埼玉栄がマークした大会記録を0・52秒縮め、11年ぶりに大会記録を更新した。安定したバトンパスでスピードを緩めず、個の力も見せつけた。
 1走岩井が好スタートを切り、トップで2走金田にバトンをつなぐとそのまま独走態勢に入った。2位の埼玉栄に5秒以上差をつける圧倒的な勝利だった。岩井は「金田は1年生なので安心させてあげたかった」と後輩を気遣いバトンを渡した。
 「先輩が1位で来ると思っていた」と信頼を口にした金田も後続を引き離して快走。3走岩楯、アンカー高橋と全員が会心の走りで他校を引き離した。高橋は「バトンパスもミスがなく勢いに乗れた」と層の厚さを証明し、大会の歴史に名を刻んだ。
 チームの中心選手の岩楯は「一気にリードを広げようと走った結果。自分でも驚きのタイムだった」と振り返った。強みのバトンパスと個の能力をさらに伸ばし、次の舞台も全力で駆け抜ける。

 

トップ譲らず自己新

男子3000㍍障害決勝 9分21秒23で初優勝した川口市立の吉田惺和(10)

 

 男子3000㍍障害は川口市立の吉田が9分21秒23で頂点に立った。スタート直後からゴールまでトップを譲らず逃げ切った。「積極的に走って、自己ベストを5秒縮められた」と好記録を喜んだが、しっかり反省も忘れなかった。
 レース終盤は疲労もあり、ハードルを越える際に速度低下が見られた。「タイムを縮めるため、スタミナが大事。スピード練習を繰り返す」。課題を克服するため、1000㍍、600㍍などの距離を全力で走る練習を重ね、北関東大会に挑む。

 

自分で引っ張った

女子3000㍍で初優勝の福山若奈(埼玉栄)

 自分で引っ張ったレースができた。後半にスピードが乗らず、ラストスパートに課題を残している。短距離走の練習に励み、9分台1桁を目標にして、いずれ県高校記録を更新したい。

 

力ついたと感じた

女子三段跳びで初優勝の芹沢有貴(松山女)

 自己新記録で優勝できた。意識している助走で1歩目からスピードが上がり、力がついたと感じている。インターハイ出場を目指して、レベルの高い北関東大会で頑張りたい。

 

緊張感ある練習を

男子円盤投げで初優勝の板山恵太朗(西武台)

 優勝したが自己ベストを更新できなかった。インターハイを見据えると47㍍は投げたい。目線をしっかり決めて投げられたことが良かった。試合のように緊張感のある練習をしていきたい。

 

=埼玉新聞2025年5月15日付け7面、16日付け7面掲載=

 

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