春日部市の県立春日部高校物理部3年の山本陽(はる)さん(18)が、16~22日にリトアニアで開かれる「第22回ARDF(アマチュア無線方向探知)世界選手権大会」(国際アマチュア無線連合主催)に出場する。県内の高校生で唯一、日本代表に選ばれ、学校を挙げて応援。山本さんは「優勝して春日部の名を世界に知らしめたい」と意気込む。
受信機を持つ山本陽さん=春日部市の県立春日部高校
山本さんは入学後の部活動紹介で見た3Dプリンターでのものづくりに興味を持ち、物理部に入部した。アマチュア無線は部活動で知り、「ほかの機器を使わず、無線で通信できるのが面白い」と魅力を感じている。
ARDFは、約10㌔四方の山野に設置された5台の無線送信機を受信機とコンパス、地図を使って探し出し、タイムと受信機の台数を競う。チェコで開かれた前回の世界選手権大会には28カ国、354人の選手が参加。山本さんは昨年10月に行われた国内大会で総合5位に入り、日本代表の26人に選ばれた。
競技では地図から地形を読み取り、電波を受信しやすい場所を予測する知力のほか、制限時間の2時間を走り抜く体力も必要とされる。山本さんは小中学校で8年間、野球を続けており、基礎体力は充分。部活の練習でも学校の外周を5㌔ほどランニングして鍛えているという。
物理部は無線部として発足した経緯がある。世界選手権の出場選手を輩出し、「後輩の部員たちにとっても、とても良い刺激になる」と顧問の酒巻愛教諭(30)。7月18日には校内で壮行会が開かれ、世界の舞台に挑む山本さんを激励した。
大学受験を控える身でもある山本さんは「これまでの世界選手権でアジアの選手は良い成績を残せていないが、自分にとって最後の大会になるので、優勝を目指して頑張りたい」と力を込めた。
=埼玉新聞2025年8月9日付け10面掲載=
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夢が進化する第一幕、それが春日部高校。百二十六年を超える歴史と伝統を持つ男子校。校訓「質実剛健」、教育方針「文武両道」を実践し、広く社会で活躍できるリーダーを育てる進学校。生徒が主体的に深く考え、アウトプットする力を身に付けることにも力を注いでいます。教科「情報」を含め大学入学共通テストの対策はもちろん、国公立大学や難関私大の個別入試や記述、論述問題に対応した授業を行っています。
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