県建設業協会(小川貢三郎会長)と県教育局は19日、県立滑川総合高校ラグビー部員・保護者ら約40人を対象に建設現場の見学会などを実施した。同企画は「県立高校生はたらく魅力実感講座~建設業の世界を知ろう!~」と銘打ち、総合学科で学ぶ生徒らに業界の魅力を伝えるために開催。専門学科以外の高校生を対象としての開催は同協会にとって初となる。
鉄筋の自動結束機を体験する滑川総合高校ラグビー部の選手たち=19日午後、さいたま市桜区の荒川第二調節池工事現場
参加者は午前中に会員企業による「チームビルディング研修」や「ライフ&マネー講座」などを受講し、午後はさいたま市桜区内で施工中の荒川第二調節池工事現場に移動。この工事は、荒川の下流域の浸水被害を防ぐため貯留する設備を造るためのもので、複数社が施工している。
当日は飛島建設(東京都)、IHIインフラ建設(同)、ユーディケー(さいたま市浦和区)の3社によるドローン飛行やMRデバイスの体験などが行われた。高校生たちは最新技術を駆使した現場に驚きながら、真剣に説明に耳を傾けた。
同部の吉田光太主将(高3)は「誰かのために頑張る工事現場はチームワークの大切さなど、ラグビーと通ずる魅力がある。最新技術にも感動した」と学びを口にした。マネジャーの小泉凛さん(高2)は「女性や年齢の近い方も働いていて、現場の和やかな雰囲気や一体感を見て進路が広がった」と話した。
同協会の山科昭宏専務理事は「建設業界は担い手不足が深刻。理系や文系問わず、(同企画を通じて)興味や選択肢を広げ、色々な職を知っていただければうれしい」と期待した。
また、現場見学会には若い世代に建設業の魅力を伝えることを目的としたプロジェクト「VOICE PROJECT」(WINNERS運営)の一環として、ラグビーリーグワン1部・埼玉パナソニックワイルドナイツの坂手淳史選手が同行し、高校生たちと建設現場の魅力や発見について語り合っていた。
=埼玉新聞2025年8月22日付け11面掲載=
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普通科をベースにした総合学科高校で、2年次より6系列に分かれて進路希望や興味関心にあわせて履修することができます。選択授業では、PC室、介護実習室、スポーツ科学実習室などを活用し、充実した授業を行います。また、多くの運動部が県大会で活躍し、近年では陸上競技部がインターハイ、弓道部が関東大会出場と成績を残しています。さらに全国大会出場の書道部、東日本大会出場の吹奏楽部等、たくさんの生徒が部活動で輝ける学校です。
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