埼玉新聞社 高校受験ナビ

近隣住民の悩み解決へー西武学園文理高校

 「困っていること、何でもお手伝いしに行きます」。西武文理高校(狭山市柏原新田)の生徒が、高齢化が進む近隣住宅の庭の草むしり、エアコン清掃、アルバム整理などを引き受けるボランティア活動を行っている。活動を企画したのは、3年の石川琉生さん(17)と並木大翔さん(18)。「将来は地域だけでなく、社会の問題を解決する大人になりたい」と思いを抱く。

 

近隣住民の家の庭で除草作業を行う生徒ら=8月28日午前、狭山市柏原

 

 8月28日、4人の高校生が、学校近くの住宅街にある80代の栗本さん宅を訪問した。暑さの中、4人で庭の草刈りや剪定(せんてい)作業に汗を流し、慣れた様子で雑草や枝をごみ袋に集めていく。
 「前までは自分でやっていたが、高い所ができなくなってきた」という栗本さん。「最初は期待していなかった。みんな孫やひ孫(の年代)。しっかりやってくれて頼もしい、ありがたい」と作業を優しく見守った。
 きっかけは2年前の冬、大雪が降り、校内での雪かきのついでに近隣住宅の周りも作業をすると、後日、住民から学校にお礼の電話がかかってきた。「うれしかった。ボランティアができれば自分にとっても、相手にとってもいいなと思った」と2人は話す。
 昨年8月、企画書を持って柏原地区の自治会長に直談判。チラシを制作して利用者を募った。本年度からは同校のプロジェクトの中で参加人数を増やし、今までに17件の活動に取り組んだ。
 「若さと体力」が売りだが、「草むしりは足にも腰にもくる。高齢者の方ならもっと大変なはず」と思いやる。石川さんは、「プロジェクトで後輩に引き継いで、卒業後も関わっていければと思っている」と笑顔。並木さんは「感謝の言葉をいただくと、もう一回やりたいなと思う。将来は地域だけでなく、社会のために何か役立つ問題点を見つけて、解決する大人になりたい」と力を込めた。

 

=埼玉新聞2025年9月4日付け9面掲載=

 

サイト内の西武学園文理高校の基本情報は→こちら

 

学校の特徴~学校からのメッセージ2025~

西武学園文理高校は、一人ひとりの夢の実現のため、科目学習をはじめ開校からの伝統である英語教育・語学研修、PBL学習、ICT教育に力を注ぎ、国内外の難関大学への現役合格をサポートします。2024年より学校独自の学びである【ガチ・プロジェクト】をスタート。各分野のプロフェッショナルとともに10種のプロジェクト学習に取り組んでいます。施設も人工芝グラウンド1面、グラウンド5面、体育館2棟など広大なキャンパスで3年間、学問、スポーツに打ち込むことが可能です。

カテゴリー

よく読まれている記事

最新の記事

TOP