埼玉新聞社 高校受験ナビ

【令和8年度入試】第1回調査から出願時まで、倍率はどう変化するか【後編】 

2025年10月31日配信

大宮は大幅上昇、浦和は大幅低下

本番に向け上がるのか、下がるのか

 

 

 前回記事では「第1回調査から出願時まで、倍率はどう変化するか【前編】」をお送りしました。今回はその続編です。

 

◆大宮、所沢など倍率大幅上昇

 前年同期と比べ、倍率が大幅に上昇した学校を見ておきましょう。

 次の学校が、第1回進路希望状況調査での倍率が前年同期と比べて大きく上昇した10校(コース含む)です。

 

 大宮   1.93→2.29 +0.36

 北本   0.42→0.70 +0.28

 松伏・情報ビジネスコース

      0.38→0.65 +0.27

 桶川西  0.49→0.76 +0.27

 ふじみ野 0.66→0.92 +0.26

 大宮武蔵野0.79→1.04 +0.25

 大宮光陵・外国語コース

      0.70→0.93 +0.23

 所沢   1.71→1.89 +0.18

 岩槻   1.20→1.37 +0.17

 新座柳瀬 0.76→0.92 +0.16

 

※岩槻は統合前の岩槻高校との比較

 

 大宮は2倍を超えることの多い学校ですが、今回の2.29倍は10年前の2.35倍に次ぐ高倍率です。過去の傾向から見て、最終的には1.5倍前後に落ち着くものと推測されます。

 所沢は今回の1.89倍がピークで、本番に向けて徐々に低下すると予想されます。ここ数年で見ると、最終的には1.5倍を超えることはなく、1.2倍を下回ることもないという状況です。

 上記のうち、定員減により倍率が大幅上昇したと見られるのが、北本(160人→120人)、桶川西(160人→120人)、ふじみ野(160人→120人)、大宮武蔵野(240人→200人)の4校です。ただ、主たる要因は定員減ですが、これら4校は希望者実人数も増加しています。

 

◆市立川越など大きく低下

 次に、前年同期と比べ、倍率が大幅に低下した学校も見ておきましょう。

 次の学校が、第1回の倍率が前年同期と比べて大きく低下した10校です。

 

 市立川越 3.56→2.99 -0.57

 八潮フロンティア(旧八潮南)

      1.38→0.96 -0.42

 志木   1.58→1.16 -0.42

 浦和   1.50→1.10 -0.40

 川口北  1.38→1.04 -0.34

 大宮光陵 1.37→1.04 -0.33

 浦和南  2.27→1.96 -0.31

 川越南  1.95→1.65 -0.30

 浦和東  1.56→1.26 -0.30

 蕨    1.77→1.47 -0.30

 

 市立川越は2年連続の大幅低下で令和5年度以来3年ぶりの2倍台となりました。過去の傾向を見ると、第2回調査から実際の出願にかけて倍率は急激に下がり、最終的には1.2~1.4倍台に落ち着いています。

 八潮フロンティアは旧八潮南との比較になっています。希望者の実人数は昨年同期の109人から今回114人と増えていますが、定員が80人から120人に増えている関係で倍率的には大きく下がっています。

 浦和はここ10年間では令和3年度の1.28倍の低倍率で、今回の1.10倍は過去最低です。本番に向けて大きく上がることがない学校なので、かつてない低倍率で本番を迎えそうです。

 川口北は令和4年度の1.01倍、3年度の1.02倍に次ぐ低倍率となりました。近隣に高倍率校が多いことから、最終的には1.1~1.2倍台まで上昇する可能性があります。

 

 今回は、前年同期と比べ、倍率が大きく上昇した学校と、逆に大きく低下した学校を取り上げました。

 

教育ジャーナリスト 梅野弘之

 

=「埼玉新聞社 高校受験ナビ」オリジナル記事=

 

関連記事

【令和8年度入試】第1回調査から出願時まで、倍率はどう変化するか【前編】 

【速報】第1回進路希望状況調査(10月1日現在)結果発表

カテゴリー

よく読まれている記事

最新の記事

TOP