来年度に県立秩父高校との統合が決まっている、県立皆野高校(皆野町大渕)の創立60周年記念式典と文化祭「第58回秋桜祭」が25日に盛大に行われた。最後の文化祭を地域一体で盛り上げようと、在校生26人のほか、同窓生や地域住民ら1300人以上が同校に集結。スカイランタン打ち上げなどの交流イベントを通して、60年間慣れ親しんだ学びやへの感謝と、世代間でつくり上げてきた数々の思い出を共有した。

創立60周年記念式典を彩ったスカイランタン=25日午前、県立皆野高校
午前に行われた記念式典には、県教委、県議、秩父地域の首長、歴代校長や教員、卒業生ら約240人が参加。1966年に組合立秩父東高校皆野分校として開校し、68年に単独校になった創立当時の様子をスクリーンで上映して、関係者が談話した。
正午からの文化祭は、在校生、同窓会、PTAメンバーら計23団体が出展。生徒が地元企業と共同開発したシカ肉のコロッケパン「しかコロパン」などの販売や、アトラクション、作品展示などで校内がにぎわった。
願い事を描いて一斉に明かりを浮かべるスカイランタンイベントは、町商工会青年部や一般社団法人世界一周学校(横浜市)が協力し、約500基を用意。体育館や夕暮れの校庭などで打ち上げ、幻想的な空間をつくり上げた。
同校3年正田海璃さん(18)は「ОBや町の方以外にも、多くの町外の人が協力してくれたおかげで、最高の最後の文化祭になった。残りわずかな学校生活を仲間と大切に過ごしたい」と話していた。
=埼玉新聞2025年10月31日付け7面掲載=
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