バスケットボールの第78回全国高校選手権大会(ウインターカップ)は23日から東京体育館などで男女各60チームが参加して行われ、決勝は女子が28日、男子は29日に実施される。県勢は男子が正智深谷と埼玉栄、女子は埼玉栄が出場する。
14大会連続15度目出場の正智深谷は23日の1回戦で浜松学院興誠(静岡)と対戦(17時20分・京王アリーナTOKYO)。2大会ぶり6度目出場の男子の埼玉栄は同1回戦で九州学院(熊本)と激突(17時20分・東京体育館)。2大会ぶり9度目出場の女子の埼玉栄は同1回戦で慶誠(熊本)と顔を合わせる(12時20分・東京体育館)。開幕を控える3チームを紹介する。
男子 正智深谷
得点力の高さ際立つ

14大会連続15度目の出場で初の表彰台を目指す男子の正智深谷
男子の正智深谷は伝統の堅守速攻に3点シュートの武器が加わり、攻撃に厚みが増した。就任25年目の成田監督が「得点力だけでいえば歴代でも1、2位を争うチーム」と評価するほど、例年と比べ攻撃力の高さが際立っている。
抜群のシュートセンスを持つ加藤と、万能型で体も強い早船のWエースが攻撃をけん引する。この2人を含む先発全員が3点シュートを打つことができ、どのような形からでも得点を狙うことができる。
守備では「チームディフェンス」を徹底。全員が守備にハードワークする正智深谷伝統の戦い方は変わらない。主将の加藤は「自分たちがやるべきことを徹底できたら表彰台まで狙える。自分たちの代で新しい景色を見たい」と目標を掲げた。
男子 埼玉栄
県予選の経験を力に

2大会ぶり6度目出場でセンターコート進出を目指す男子の埼玉栄
男子の埼玉栄は3年生を中心に練習から100%以上を出すことを信条にした「頑張れる」チーム。県予選決勝で敗れはしたが、県内の「絶対王者」正智深谷を2点差まで追い詰めた。その試合で得た経験と自信を全国で力に変える。
チームの精神的支柱で主将を務める後藤のリーダーシップとゲームコントロールが勝利へ導く。エースの鈴木は外からでもドライブでも得点が取れるシュート力を備える。マリ人留学生のカミソコ・ゾマナは195㌢の高さとボールへの執念が強い。
1回戦で対戦する九州学院は10大会連続18度目出場の全国常連校。圧倒的な高さこそないが、多彩な攻撃が武器となる。粘り強いディフェンスからゴール下を制することができれば勝利は近づいてくる。
女子 埼玉栄
意識共有から急成長

2大会ぶり9度目出場で上位進出を狙う女子の埼玉栄
女子の埼玉栄は目(さっか)監督も目を見張る成長力で全国の切符をつかみ取った。「練習は緻密に、試合は大胆に」を合言葉に選手が同じ意識を共有したことで、オフェンスもディフェンスも上達につながった。
1回戦の相手は昨年の全国高校選手権で準優勝の慶誠。ナイジェリア人留学生のフェイバ・ヘンリーを軸に5人全員が3点ラインに位置取る「5アウト」の戦術を用いる。フリーで打たせないように、粘り強い守備で相手選手に食らい付きたい。
3点シュートのこぼれ球をインサイド争いでどれだけ拾えるかが勝利の鍵になる。中心は身長173㌢でゲーム主将の木川と、2年前に同大会に出場経験がある169㌢の片子沢。この2人を軸にリバウンドを制し、得点源である2年の倉林につなぎたい。
=埼玉新聞2025年12月21日付け9面掲載=
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