2026年1月27日配信
入試選抜で示す伝統校の教育方針と人材観

1月23日、埼玉県の入試制度変更を受け、県立浦和高校で教育関係者を対象とした教育活動説明会が開かれました。冒頭では臼倉克典校長が学校の特色について、続いて山盛敦子教頭が令和9年度入試の選抜実施内容および教育活動について説明しました。説明会後には授業公開が行われました。
■浦和高校の求める生徒像
浦和高校では、特定の教科に偏ることなく、すべての教科に全力で取り組む姿勢を大前提としています。これは校訓「尚文昌武(文武両道の意味)」に基づくもので、学習だけでなく、部活動や学校行事を含め、あらゆる活動に全力で取り組むことを示しています。将来、社会を支えるリーダーとなるためにはどのような環境でも力を発揮できる総合的な力が必要であると考えています。
この方針は教育課程にも反映されており、文系・理系を問わず幅広い科目を履修するカリキュラムが組まれています。ほぼ全員が大学入学共通テストを受験することを前提に、科目数の多い試験に対応できる総合的な学力を身に付けていきます。
また、行事や運動面については、運動の得意・不得意にかかわらず互いの努力を尊重し合う校風があるとのお話がありました。浪人生が一定数いる背景については、第一志望を最後まで貫き、夢を諦めない選択にあると説明されました。「入れる大学ではなく入るべき大学」を目指すよう指導し、教員が添削等で徹底的に支えています。
■入試制度に表れる浦和高校の教育観
英語と数学では学校選択問題を実施していますが、令和9年度入試では両教科を1.5倍とする傾斜配点を実施します。基礎を確実に身に付けた上で、思考力を要する課題にも粘り強く取り組む必要があります。難易度の高い問題にも果敢に挑戦する姿勢を評価するという中学生へ向けてのメッセージでもあります。
■時代の求めるリーダーの育成をめざす
令和9年度入試において浦和高校では面接が集団形式で行われます。自己評価資料をもとに質問する方式となります。
自己評価資料には、これまでの経験や自己PRに加え、「時代の求めるリーダー像」「高校で取り組みたいこと」といった項目を生徒が記入します。高校入学後も挑戦を続けていく生徒を求めているという、浦和高校の考え方を示しています。
■浦和高校ならではの教育活動
浦和高校は校訓「尚文昌武」の下、10年後、20年後の成長までを見据えた「全人教育」を掲げています。
進路指導では、年5回程度の担任面談をはじめ、卒業生による講座や受験準備講座、入試問題研究会などを実施し、仲間と共に受験に向き合う体制を整えています。朝6時半から夜9時まで自習可能な環境を整備し、学校中心の学習で成果を上げる生徒も多いと紹介されました。
海外教育の機会としては、英国の姉妹校ウィットギフト校との交流をはじめ、ミシガン大学やスタンフォード大学でのプログラムを実施しています。費用面については、同窓会による奨学財団が給付型で支援しているとの説明がありました。
行事や部活動については、学習・行事・部活の「三兎を追え」の考えのもと、学習を軸に据えながらも行事や部活動にも積極的に取り組む方針が示されました。遠泳や文化祭の巨大な門の制作、50キロ強歩など、特色ある行事を通じて挑戦と協働を経験する機会が設けられています。
■授業公開から見える生徒の姿

説明会後には授業公開も行われました。説明中心の授業だけでなく、生徒同士が相談しながら主体的に課題に取り組む様子が見られました。問題に向き合いながら意見を交わす姿や、教科書を山のように積み重ねて学習する生徒の様子は浦和高校ならではと言えるのではないでしょうか。

なお、現在公表されている選抜実施内容は暫定版であり、確定版は令和8年5月に公表の予定です。
(文・柏葉直人)
※このシリーズでは、教育関係者対象に開催された学校説明会についてレポートします(埼玉新聞社高校受験ナビ編集部)
=「埼玉新聞社 高校受験ナビ」オリジナル記事=
サイト内の県立浦和高校の基本情報は→こちら
学校の特徴~学校からのメッセージ2025~
東京大学をはじめとする難関大学に合格者を多数輩出する全国屈指の公立の進学校。「尚文昌武(しょうぶんしょうぶ)」の理念のもと、質の高い授業や手厚い進路サポート体制で生徒を支援するとともに、部活動にも熱心に取り組める環境がある。陸上競技、弓道、カヌー、ラグビー、囲碁将棋など全国大会に出場する部活動が多数。年間を通して様々なスポーツ大会や行事がある。「知・徳・体」のバランスのとれた、真に将来有望な人材を輩出し続ける。
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