21日まで展示 1920人の思い形に
新型コロナウイルスに対応する医療従事者へ感謝の気持ちを伝えようと、さいたま市大宮区の大宮アルシェ5階に7日、メッセージモザイクアートがお目見えした。花咲徳栄高校(加須市)の全校生徒や職員ら1920人分のメッセージを散りばめてデザインし、生徒は「多くの人たちの苦労があり、いま私たちが無事に学校に通えている。言葉で思いを伝えたい」と気持ちを込めた。今月21日まで展示し、その後は同校のある加須市を中心に巡回展示する。
加須市とコカ・コーラボトラーズジャパン(東京都港区)が2020年に締結した「包括連携に関する協定」事業の一環として実施された。モザイクアートは縦2㍍50㌢、横3㍍。花咲徳栄高校のイメージカラーである青を背景に、白字で「感謝」と描き、上部には赤字で「医療従事者のみなさん ありがとうございます」と記した。
同校では5月上旬、全校生徒1716人に無地のシールを配布。それぞれが医療従事者への思いを記入した後、生徒会が回収し、一枚一枚を張り付けてモザイクアートを完成させた。浜野浩教諭(56)は「コロナ禍で大変な思いをしている人たちがいることを認識し、感謝の気持ちを忘れないでとの思いから始めた」と話す。7日の展示式には同校生徒らも参加。迫力ある巨大なアート作品が登場すると、買い物客らは足を止めて眺めていた。
生徒会役員で3年の押田卓人さん(18)はオンライン授業などが続き、勉強面で不安を感じていたが「自らリスクがある中でコロナと向き合う医療従事者の方がいることを忘れず、残りの高校生活を頑張りたい」と話す。稲田瑠希さん(17)は「コロナの最前線で戦っている姿は尊敬するし、感謝の言葉しかない。モザイクアートを通じて、少しでも気持ちを届けたい」と笑顔を見せた。
1920人分のメッセージを散りばめて完成させたモザイクアート=7日午後、さいたま市大宮区
=埼玉新聞2021年6月16日付け10面掲載=
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