ウィンターカップ
昌平は23日、正智深谷は24日初戦
バスケットボールの第74回全国高校選手権大会(ウインターカップ)は23日から東京体育館などで男女各60チームが参加して行われ、決勝は女子が28日、男子が29日に実施される。埼玉県勢では男子の正智深谷が10年連続11度目、女子の昌平は3年ぶり2度目の出場となる。それぞれ1回戦から登場し、昌平は23日に小林(宮崎)と対戦(10時40分・東京体育館)。正智深谷は24日に村野工(兵庫)と顔を合わせる(15時40分・同)。大舞台に挑む両チームを紹介する。
男子 正智深谷
伝統は新たな高みへ
男子の正智深谷は伝統のチームディフェンスと得点力に磨きをかけ、10年連続11度目の大舞台に挑む。前回大会は悲願だったメインコート(準々決勝)進出を成し遂げ、初の表彰台を目標に掲げる。成田監督は「見たことのなかった景色が刺激になった」と次なる高みへ意気込む。
昨年に比べてインサイドの高さは見劣りするものの、ポジションを自在に入れ替えてスペースをつくり出す。U―16(16歳以下)代表候補で万能型のルーニー、得点力が高い主将の関河を軸に外角からスコアを伸ばし、平面のスピードと激しさで相手を圧倒する。
器用さを備えたポストプレーヤー吉沢、小柄だが泥くさく相手エースに食らい付く大友、高確率の3点シュートが光る田中もそれぞれ得点を重ねたい。ゴール下で体を張る市川、ともにジャンプシュートが得意な奥山と筑井も出番を待つ。
1回戦で顔を合わせる村野工は初出場だが、兵庫県予選決勝で劇的な逆転勝利を収めた粘りに注意が必要。機動力で揺さぶり、2回戦で予想される高校総体8強・東海大諏訪(長野)との対戦へ弾みをつけたい。
10年連続出場で積み上げた伝統は相手に重圧を与え、限界を超える勇気の源になる。足を止めることのない正智らしさを存分に発揮できれば、2年連続のメインコートが見えてくる。
女子 昌平
強敵との初戦に全力
3年ぶりの切符をつかんだ女子の昌平は磨き上げた組織力でベスト8進出の目標を掲げる。1回戦の相手である小林は13年連続38度目の出場を誇り、優勝経験もある常連校で、まずは初戦突破に全力を注ぎたい。
絶対的エース豊田は外のシュート、ドライブ、守備と全てのプレー精度が高く、2年生成田は1対1から多彩なドリブルで突破口を開く。加藤監督は「エースの2人は過去を含めて一番点が取れる。全国でどこまで通用するか楽しみ」と期待を込める。
冷静で判断力に優れる司令塔の大崎、合わせが得意なセンターの福田も得点力があり、器用さが光る2年生浦は頼もしい存在だ。スピードのある相手に食らい付き、守備で主導権を握れば勝機が見えてくる。
小林は豊富な運動量をベースに、スモールチームのお手本のような〝速さとうまさ〟を強みとする。攻守で相手のパターンをしっかりと見極め、外からのシュー
トをどこまで防げるか。高さでは昌平に有利が付き、相手を勢いづかせないことが鍵となりそうだ。
1日2試合をこなす県予選準決勝、決勝を勝ち上がるためのヤマ場と見ていた正智深谷戦では対策が奏功して64―33で圧倒。相手の情報を監督と選手が常に共有し、スローガンの「水滴穿石」を地で行く努力の成果を大舞台で披露する。
=埼玉新聞2021年12月21日付け6面掲載=
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