持続可能な農業経営について考えるきっかけにしてもらおうと、県立杉戸農業高校園芸科の生徒らは、体験型カードゲームで持続可能な開発目標(SDGs)について学ぶワークショップを行った。
このカードゲームは、社会的課題の解決を体感する「2030SDGs」。生徒たちは3人一組となり、「貧困撲滅」「環境保護」といった目標を選ぶ。さらに「交通インフラの整備」「再生可能エネルギーへの切り替え」といったプロジェクトが書かれたカードが配られ、お金や時間のカードを使ってプロジェクトを実行し、目標を達成していく。
全チームが実行するプロジェクトの動きと連動して、全体の経済・環境・社会の状況を指標化した「世界の状況メーター」が変動するのが、このゲームの特徴だ。
前・後半戦に分けて行い、前半戦では生徒たちがプロジェクトの実行にばかり注力したため、経済最優先となって環境や社会が極端に悪化。後半戦ではバランスに配慮し、他チームと協力してゲームを進め、経済偏重ではあるが環境や社会の改善も見られる結果となった。
ゲームの進行役を務めた未来創造サポートの寺島義智さんは「経済や環境、社会が持続可能となる商品やサービスの購入など、身近な取り組みで社会的な影響を与えることができる」と説いた。
園芸科1年生の天野悠真さん(16)は「良い結果を出すためには各チームとの協力が必要不可欠。協力をしなければ良い世界を保てないという仕組みは、現実世界と共通していると思う」と話した。
=埼玉新聞2022年2月6日付け10面掲載=
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