NIE講座 吉田氏「見極める力が大切」
県立上尾高校で20日、総合的な探究の授業としてNIE(教育に新聞を)講座が行われた。県NIE推進協議会事務局長で埼玉新聞社の吉田俊一編集管理幹が「ネット時代のメディアとの付き合い方」と題して講演し、「玉石混合のネット情報を見極める力が大切」と説いた。
講座では6年前のアメリカ大統領選挙の際、実際にフェイスブック上のニュースとして流れた情報を取り上げ、クイズ形式で何が正しく、何がフェイク(うそ)なのかを生徒たちに考えさせた。「ローマ法王がトランプ支持」「クリントンがイスラム国に武器売却」といったフェイクニュースを拡散させたのがマケドニアの若者だったことに、生徒たちは驚きの声を上げた。
新聞とネット記事の違いについては「取材力」を挙げ、「新聞記者は1次情報。誰がどこで何をしたか、あるいはするかを取材し記事にしている。ネットは誰が出しているのか分からない情報も多い」と話した。新聞がどう作られているかを説明し、「まず大きい見出しだけ拾い読みを」と新聞の読み方のコツを伝授。そして「新聞を読んで、この世の中で何が起きているのかを学んでほしい」と語りかけた。
講座を終えて、2年生の正木天智さん(16)は「フェイクニュースのクイズは面白かった。マケドニアの若者の話は衝撃。全てのネット情報をうのみにするのではなく、自分で正しい情報を見極めるようになりたい」と感想を話した。
=埼玉新聞2022年5月29日付け10面掲載=
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