埼玉パナ 王者の威厳
開幕戦 BL東京に22-19
ラグビーのNTTリーグワンは17日に開幕し、熊谷に本拠地を置く埼玉パナソニックワイルドナイツは、ホームの熊谷ラグビー場で東芝ブレイブルーパス東京に22ー19で逆転勝利した。
12―16の後半15分に、SO松田の独走トライで逆転した。同点とされるも、松田に代わり登場したSO山沢拓(熊谷市出身、深谷高出)が、同31分にPGを決め勝ち越し。相手に反撃を許さず、開幕戦を制した。
埼玉は、昨季のリーグワンで初代王者に輝き、連覇を狙う。次回のホームゲームは来年1月7日で三菱重工相模原ダイナボアーズと対戦する。
埼玉パナソニック―東芝BL東京 後半25分、埼玉のフランカー福井(中央)がタックルされながら突破を図る=17日午後、熊谷ラグビー場
勝負強さは健在
ホームの熊谷で開幕戦を迎えた埼玉パナは昨季同様に勝負強さを発揮し、東芝BL東京に22―19で逆転勝利した。ディーンズ監督は「試合を通して、(各チームの力が拮抗(きっこう)し)タフな試合が続くものか改めて感じられた」と、接戦を制しほっとした表情を浮かべた。
BL東京の強度の高い接点に手を焼き、前半は苦しい時間が続いた。埼玉パナの攻撃が光ったのは0―13の同20分。SH小山がステップで相手を引きつけ、華麗なオフロードパスからフランカー布巻がトライ。同40分にも追加点を挙げた。
何とか食らいつき12―16で迎えた後半、けがから復帰のSO松田がランで魅せる。「ここが勝負と判断した」とラックから展開されたパスを受けると、一気に駆け出し独走の逆転トライ。同点とされたが、交代で入ったSO山沢拓(熊谷市出身、深谷高出)がPGを決めて勝ち越した。
前半は反則が8回と規律が乱れた。主将の坂手は「東芝のプレッシャーによるものが大きい。修正が少し遅れた」とミスからの失点を課題とした。だが、後半にしっかりと修正して試合をひっくり返し、リーグワン初代王者としての威厳を見せた。
「開幕戦を熊谷で戦えてうれしい。このゲームに勝てたことは大きい」と主将の坂手。幸先の良いスタートで、再び頂点に登るための戦いが始まった。
埼玉パナソニック―BL東京 後半15分、埼玉パナのSO松田(中央)が独走し逆転トライを奪う
途中出場のSO山沢拓
冷静なキックで貢献
後半22分に登場し、冷静なキックで勝ち越しのPGを決めたSO山沢拓は、「まず第一に勝つことを考えてプレーしている」と淡々と勝利をかみしめた。
昨季のリーグワンでは、けがで離脱したSO松田の代わりに準決勝、決勝と先発。この日は気合のタックルを決め、守備に大きく貢献した。山沢拓は「何番で出ても役割を果たせればいい。2人の良さを出せれば、チームとして良くなる」と献身的。熾烈(しれつ)なスタメン争いは、チームに良い風を吹かせそうだ。
後半38分、埼玉パナのSO山沢拓(左)が前線の選手へパントキックを送る
=埼玉新聞2022年12月18日付け1面、9面掲載=
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