ディスカッションを行う生徒たち=新座市新塚1丁目の県立新座総合技術高校(SHISEIDO提供)
県立新座総合技術高校(佐久間博正校長)は、民間企業が開発した教材を利用して、誰もが自分らしく美しくいられる世界に向けて、無意識の偏見や思い込みを考える授業を行った。
利用したのは、資生堂が世界88の国と地域で展開するブランド「SHISEIDO」とオンラインプラットフォーム「SENSEIノート」を開発運営するARROWSが共同開発した教材。「『自分らしい美しさ』を制限する無意識の思い込みや偏見」(UBB)を知り、生徒が主体的に考え、話し合うプログラムになっている。教材は、今年3月にARROWSのプラットフォームを通じて告知され、現在では全国約100校から申し込みが来ているという。
18日に県立新座総合技術高校で行われた授業は、総合ビジネス科創造コースの総合実践の時間内で実施。多角的な視点から自分や他者の行動を見つめ直した後で、グループディスカッションを行った。「日常では議論することのない課題を他者と共有し合うことは、生徒にとって刺激のある機会となり、他者・自己の理解について大事だという意見も多く出た」と同校教諭。今後の展開については「今回の課題にあったUBBなどの視点を生かし、多様化する社会に対応できる能力を身に付けられるような課題を用意していきたい」と語った。
性別・年齢・国籍を問わず個々の美しさに共鳴できる世界の実現に向けたプロジェクトの一環として教材の開発に着手したSHISEIDO。担当者は「この教材は、根本的に教育へアプローチすることで、広く社会に行き渡るることを目的としている。今後は学校のみならず、多くの人が『ありたい姿』でいられる環境づくりをお手伝いさせていただければ」としている。
=埼玉新聞2023年5月29日付け11面掲載=
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