電車内での痴漢が増える夏に向けて被害を防ごうと、県警鉄道警察隊などは1日、さいたま市大宮区の大宮駅でキャンペーンを行った。痴漢撲滅PR大使に委嘱された県内の女子高校生3人が、通勤時間の駅利用者に啓発品を配って痴漢撲滅を呼びかけた。
啓発品を配って痴漢被害防止を呼びかける(右から)室井向日葵さん、遠藤ひなこさん、伊藤羽奏さん=1日午前、さいたま市大宮区の大宮駅
関東圏の鉄道事業者などが定めた15日までの警戒強化期間に合わせたキャンペーンは、鉄警隊員や県鉄道痴漢犯罪防止連絡協議会、JR東日本などの鉄道事業者、県内の高校生など124人が参加した。
PR大使には本年度の痴漢犯罪防止ポスターを手がけた花咲徳栄高校3年の伊藤羽奏さん(17)のほか、浦和学院高校2年の室井向日葵さん(16)、浦和実業高校3年の遠藤ひなこさん(17)が就任し、「安心して通勤、通学できる社会をつくるために行動する」と宣言した。
鉄警隊によると、昨年1年間で同隊に寄せられた痴漢関連の相談受理件数は499件。うち、列車内の痴漢は245件で最も多く、ほかにも盗撮や露出などの相談が寄せられた。年代別では中高校生からの相談が最も多く、夏は軽装になるため、より注意が必要という。
県警の上條浩一地域部長は出発式で「痴漢は被害者の心に傷を残す犯罪。15日まで取り締まりを強化して、防止への機運を盛り上げたい」と力を込めた。
=埼玉新聞2023年6月2日付14面掲載=
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