花園つかめ 激闘開幕
10日初戦
ラグビーの第103回全国高校埼玉大会(埼玉新聞社など後援)は2日、熊谷ラグビー場で合同3チームを含む36チームが参加して開会式が行われた。新型コロナウイルス感染予防のため昨年までリモートで行われていた開会式は、4年ぶりの通常開催となった。
前回大会王者で第2シードの昌平を先頭に、県高校新人大会、関東大会県予選、7人制埼玉大会を制した第1シードの川越東、第3シードの慶応志木、第4シードの深谷などシード勢が続き、大きな掛け声とともに全36チームが入場行進を行った。
優勝旗、優勝カップ、準優勝カップを返還した後、臼倉克典県高体連ラグビー専門部会長があいさつした。県ラグビー協会会長の小林哲也熊谷市長は「日頃の練習の成果を十二分に発揮し、県内高校の頂点を目指して悔いの残らないように戦い抜いてほしい」と選手たちを激励。最後に合同A(不動岡・花咲徳栄・草加西・越谷南・浦和工)で出場する不動岡の古田一志(こうだ・かずゆき)主将が力強く選手宣誓した。
大会は10日の1回戦8試合を皮切りに花園を懸けた戦いが始まる。決勝は11月18日午後0時35分から熊谷ラグビー場で行われ、優勝校が全国高校大会(12月27日~来年1月7日・花園ラグビー場)に出場する。
選手宣誓を務める不動岡の古田一志主将=2日、熊谷ラグビー場
「不撓不屈 戦い抜く」
古田主将(不動岡)選手宣誓
4年ぶりに観客が入場した開会式で選手宣誓を務めた不動岡の古田一志主将は「一つもミスなくやり切れた」と笑顔を見せた。8月21日の抽選会で大役が決まったときは不安と緊張が大きかったというが、「選ばれたからにはやるしかない」と覚悟を決めた。
宣誓文は同校の高橋監督の助言を受けながら自ら考えた。不動岡のチームスローガンを含んだ「不撓不屈(ふとうふくつ)の精神で戦い抜く」というフレーズに思いを込めた。どんなにつらい状況でも仲間のために60分間戦うことがラグビーの良さだと捉える。
今大会は5校の合同チームで挑む。「学校は違うけどみんな仲がいい」と毎週末に集まって練習を行い、一体感を醸成してきた。「3年間の思いをぶつけて悔いの残らない大会にしたい」と高校ラグビーの集大成に臨む。
川越東
守備磨き 盤石な布陣
今季、県内3冠の川越東は3年ぶり2度目の花園出場を目指す。3月の全国選抜大会で東福岡など強豪校との試合を経験。主将の寺山は「マインドが大きく成長して自信を持って臨めるようになった」と現チームの快進撃の要因を語る。
今夏は、アーリーセットとハイプレッシャーを意識して前で止める守備を徹底的に強化し、強みの堅守に磨きをかけた。統率の取れたFWと足を生かしたアタックで得点を量産するバックスが一体となり、盤石な布陣で最後に残された栄冠をつかみに行く。もう1人の主将である高尾は「やることは一緒。ただ勝ちに行く」と川越東のラグビーを貫くつもりだ。
昌平
今季の屈辱 晴らす時
4連覇が懸かる昌平は、今季3大会連続で準優勝に終わっている悔しさをこの秋にぶつける。主将の横山は「もう埼玉では負けたくない。圧倒的なフィジカルで戦いたい」と闘志を燃やす。
この夏は「どのチームより追い込む夏にしよう」と4泊5日の合宿と、12泊13日の菅平合宿を実施。選手同士で話し合いを重ねたことでチームが一つにまとまった。「修正力が上がって120%の力が出せるようになった」と横山。チーム一丸となり、最後の冬を笑って終えたい。
相手に流れを渡さない
慶応志木・佐藤龍吾主将の話
伝統であるフォワード中心のチームにバックスの展開力が加わった。相手に流れを渡さないようなゲームメークで花園を目指す。
自分たちのスタイルを
深谷・馬場健太主将の話
チームが意識しているのは前を見てスペースにボールを運ぶこと。チャレンジャーとして自分たちのスタイルを貫いて花園に行く。
=埼玉新聞2023年9月3日付け9面掲載=
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