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全国高校バスケ 男子 正智深谷2回戦敗退 埼玉栄は藤枝明誠に屈す

攻守で完敗 雪辱ならず

美濃加茂―正智深谷 第4クオーター、正智深谷の秋穂(左)がシュートを決める

 

 男子の正智深谷は、前回大会の2回戦で敗れた美濃加茂との雪辱戦に75―88で敗れ、リベンジを果たせなかった。成田監督は「リバウンドも切り替えも完敗だった」と悔しさをにじませた。
 試合開始から8点を連続して奪われ、主導権を握られた。直後に留学生対策で敷いたマンツーマンでの守りからゾーン守備に変更。中武は「ボールマンに対して積極的にいけた」とゴール下へのパスカットを徹底し、前半を34―41で折り返した。
 後半の立ち上がりは連係ミスが目立ち、連続で16失点。三村は「コミュニケーションが取れず、悪い流れを断てなかった」と下を向いた。相手の留学生に意識を取られ、相手エースを自由にさせて31得点を許すなど、持ち前の堅守は影を潜めた。
 得点力が武器の今チームは、大会直前に得点源のグビノグンがメンバーから外れる不測の事態に見舞われた。下級生中心のチームで三村と秋穂の2人の3年生が2試合連続で2桁得点とチームをけん引した。指揮官は「伝統を大切にして、また一からつくり直す」と立て直しを誓った。

 

1年・加藤
最多26得点で存在感

 1年の加藤が3点シュート6本を含むチーム最多26得点で存在感を見せつけた。3年の主力陣にマークが集まる中「空いたら思い切り打つだけ。迷うことなく打った」と積極的に得点を稼いだ。
 守備から堅実なバスケットをするプレースタイルに憧れ入学し、11月下旬のリーグ戦でスタメン入り。初の大舞台で3点シュートの確率は4割と勝負強さを見せた。2回戦敗退となったが、次世代のエースは「流れが悪くなったときに点数が取れるような選手になりたい」と力強く話した。

 

 

実力校に奮闘
地力の差痛感

埼玉栄―藤枝明誠 第1クオーター、埼玉栄の中谷(左)が突破を図る

 

 男子の埼玉栄は攻守の入れ替えが激しい試合を展開して持ち味を発揮したが、前回大会4強の藤枝明誠に屈した。指揮を執った小野コーチは「選手たちはよく頑張ってくれた。全国のレベルを感じた」と地力の差を受け入れた。
 先発メンバーの平均身長が約8㌢上回る相手にも、序盤は中谷を中心としたチームディフェンスでインサイドを防いだ。第1クオーターは積極的なボディーコンタクトでボールを奪い、脚力勝負で13―20と食らいついた。
 第2クオーターからは相手の重圧から運動量が減少。209㌢の長身留学生を止められず、28得点を許すなど、制空権を握られた。主将の伊東は「高さとパワー、正確さが上だった」と外からのシュートの精度も相手に分があった。
 33大会ぶりの大舞台で存在感は示せた。1回戦でメンバー全員が出場し、2回戦では実力校相手に奮闘した。小野コーチは「1、2年生はまたこの舞台に立ちたいと思っている。次は埼玉1位で戻ってくる」と再び大舞台に足を踏み入れることを誓った。

 

エース・真壁
果敢な攻撃最後まで

 エース真壁が果敢な攻めで最後までチームを引っ張った。試合序盤から、持ち味のスピードを生かし切り込んでは好アシストを連発。「番狂わせしてやろうとシュートにいくことしか考えていなかった」と、自らも29本のシュートを放ち11得点を挙げた。
 試合終了のブザーが鳴るまで運動量を落とさずボールを奪い反撃し続けたが、追い付けず。「後輩たちには、またこの舞台に戻ってきて自分たちの越えられなかった壁を突破してほしい」と涙ながらに会場を後にした。

 

=埼玉新聞2023年12月26日付け7面掲載=

 

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