帝京に5-12 序盤の失点響く
(21日・上毛新聞敷島)
準々決勝の残り2試合を行い、花咲徳栄は帝京(東京1位)に5―12の八回コールドで敗れ、4強進出を逃した。
花咲徳栄は1点先制した直後の二回裏の守りで3四球と2失策などが絡んで6失点。四回にも本塁打を含む4連打を浴びて3点を失った。五回に無死三塁から阿部、生田目の連続適時打で2点を返し、さらに横山の右越え2ランでこの回4得点を挙げたが、序盤の大量失点が重くのしかかった。
守備の乱れから大量失点した花咲徳栄は帝京にコールド負けした。
花咲徳栄は1―0の二回に3四球、2失策が絡み6点を献上。先発岡山は7回10失点とつかまった。8点を追う五回に先頭斎藤の三塁打で好機を築くと阿部、生田目の連続適時打、さらに横山の2ランで4点を返した。計12安打と安打数は相手と互角に渡り合ったが、序盤の失点が響いた。
明暗分けた守備力
帝京―花咲徳栄 5回表花咲徳栄無死三塁、横山が右越えに2ランを放つ。捕手丹羽
打力が自慢の両校の一戦。ともに2桁安打と攻撃では互角に渡り合った花咲徳栄だったが、守備力の差が明暗を分けた。二つの失策などが発端となり二回に6失点。主将の生田目は「無駄な四球、エラーが絡んで大きい当たりを打たれた。そこがすべて」と自ら主導権を手放した試合を悔いた。
1―0の二回、2四球で1死一、二塁とし、失策で同点とされた。先発岡山は「アウトコースに攻めようと思ったが投げ切れず、置きにいった球を拾われた」と3ランを被弾。四回にも一発を許すなど、被安打11、10失点と立ち直れなかった。
8点差の状況でも強打の片りんは見せた。五回、斎藤が三塁打で出塁し、阿部、生田目の連続適時打でまず2点。続く横山が右翼席に2ランを放り込んだ。さらに畳み掛けたいところで、次の塁を狙った走者が挟まれアウトとなり、点差による焦りを露呈。普段の隙のない攻撃とは程遠かった。
12度出場の花咲徳栄が春の関東大会でコールド負けを喫したのは初出場した1987年以来。岩井監督は「全部が課題。夏までにもう一回守備を見つめ直したい」と集大成の夏に向けて再出発を誓った。
主砲故障で4番に 2試合連続アーチ
横山
4番横山が2試合連続の本塁打で存在感を示した。右の主砲石塚が故障によりスタメンから外れたことで、関東大会では4番を任された。「石塚が抜けた分、自分が打たなければいけない。絶対つなぐという意識で入った」と6点を追う五回、無死三塁で直球を右翼席に運び、一矢報いた。
冬の間、インパクトの瞬間の押し込む力を上げるため握力強化を図り、右手の握力は10㌔増の70㌔。「チャンスで1本が出せるようになったのが強み」と確かな手応えをつかんでいた。
=埼玉新聞2024年5月22日付7面掲載=
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