女子ダブルスカル 浦和一女が制す
シングルスカルは円目(南稜)頂点
=埼玉関係
(1、2日・戸田漕艇場)
男女6種目の決勝までを行い、女子ダブルスカル決勝で浦和一女(徳富遙、山崎さくら)が4分5秒83で優勝した。同シングルスカル決勝では円目青空(南稜)が4分20秒62で1位となり、県勢として12年ぶりに同種目の頂点に立った。
男子のダブルスカル決勝は浦和商(伊藤応輔、浦遥人)が3分33秒01で栄冠に輝き、川口市立(田中経晋、桐生大和)が3分37秒94で2位に入った。
息ぴったりの逆転劇
女子ダブルスカル決勝 4分5秒83で栄冠に輝いた浦和一女の徳富遙(左)と山崎さくら
抜群のコンビネーションを見せた浦和一女の徳富と山崎が、女子ダブルスカルを制した。スタートで遅れ2、3番手につけたが中間の500㍍付近で抜かして逆転優勝。徳富は「最後まで諦めずに差し切れたのが良かった。優勝できて素直にうれしい」と笑顔を見せた。
水上で船を進めるセンスが光る3年徳富と筋量を生かした2年山崎の先輩後輩コンビ。昨夏から組み、伸び悩んだ時期もあったが、山崎は「コミュニケーションを取り続けて、そういう時期も楽しめた」と絆の強さを口にした。
ともに身長約157㌢と小柄ながら、技術面でほかを上回る。全国高校総体出場を目指し、山崎は「何よりもずっと一緒に乗ってきてくれた先輩とインターハイまでこぎたい」と息を合わせて全国の出場権を狙う。
堂々と光る推進力
女子シングルスカル決勝 4分20秒62で頂点に立った南稜の円目青空
女子シングルスカルで頂点に立った円目は「スタートからリズム良くこげた。やっと優勝できた」とはにかんだ。この日はスタートで前に出ることを意識。先頭に躍り出ると中間地点で2位に3艇差ほどつけて、堂々の1位でゴールした。
「水上でしか味わえない非日常感が楽しい」と中学で競技を始め、高校入学後は、オールで水をつかむ瞬間の動作を重視。入学時30㌔だったスクワットの重りが今では60㌔も挙げるなど、磨いた力が大舞台で見せた推進力につながった。
3月の全国選抜大会での7位入賞が全国大会の最高順位。1000㍍の自己ベスト4分6秒台の円目は、2週間後の高校総体県予選に向けて「インターハイに出るのは当たり前。4分を切って優勝を目指したい」と己の限界に挑戦していく。
トップ譲らず県勢対決制す
浦和商
男子ダブルスカルは浦和商の伊藤、浦が一度もトップを譲らず優勝した。「スタートから飛ばしていこう」(浦)と前に出ると川口市立との県勢対決となった後半戦でさらにスパートをかけ、5秒近く差を広げた。
スピードを上げるため、1分間にオールをこぐ回数を34回から37回に増加。負荷に耐えられるよう体力を付け、ラストスパートでは40回もこぐなど成長が結果に表れた。伊藤は「目指すのは全国制覇。もっと強くこいで強い選手たちと肩を並べたい」と力強く意気込んだ。
終盤の焦りに悔い
川口市立
川口市立の田中と桐生は男子ダブルスカルで2位に入った。県予選で破れた浦和商を追う展開に「ラスト250㍍で焦りが出た」と田中。タイミングがずれ、思うように船を進められなかった。
昨夏からペアを組むが冬場は個人練習に励み、5月に5カ月ぶりに再結成。桐生は「やることはいっぱいある。まずは県で優勝する」と短期間で成長を遂げたい。
=埼玉新聞2024年6月3日付け7面掲載=
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