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産学連携で化粧品原料 持続可能な開発へー杉戸農業高校

高校生たちを前に特別講義を行うサティス製薬の研究員(同社提供)

 

 化粧品の開発と相手先ブランド製造(OEM)を行うサティス製薬(吉川市)は、杉戸農業高校(杉戸市)と化粧品原料を開発する産学連携に取り組んでいる。連携の一環として、同社の研究員が同校の生徒を対象に特別講義も実施。両者の技術を組み合わせることで、持続的な供給と高性能を両立させた化粧品原料の技術開発を目指していく。
 同社は、皮膚の課題解決に有効性のある天然素材を全国から開拓し、化粧品の原料化をしながら、生産地の活性化も同時に目指す「ふるさと元気プロジェクト」を2010年からスタートさせ、これまでに100種類以上の原料開発を行っている。一方、同校の生物生産工学科は長年、植物細胞培養技術の研究と、それを活用した県の希少植物の保護にも取り組んでいる。両者の強みを組み合わせ、希少性によらない、少量の資源で持続的に有効性の高い化粧品原料を開発する産学連携に合意し、昨年度から取り組みをスタートさせている。
 同社の研究員が同校同科2年生を対象に、生徒の研究意欲の向上や技術研さんを目的に特別講義をすでに2回実施。化粧品や同業界の基礎知識をはじめ、植物と化粧品の関わりや協業による技術開発の意義などを講義した。
 協業で化粧品原料の技術開発を確立し、OEM製造を通じた商品化も目指していく考えだ。

 

=埼玉新聞2024年7月13日付け12面掲載=

 

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理想・誠実・勤労を校風とし、今年度創立103周年を迎えました。農業学校の伝統を受け継ぎ、卒業生は2万人を超え各界で活躍しています。「人間性豊かな心身ともにたくましい産業人を育てる」を教育目標に、時代の要望に応えられる実践的な教育に取り組んでいます。6つの専門学科(生物生産技術・園芸・造園・食品流通・生物生産工学・生活技術)があり、積極的な教育活動の実践の積み重ねにより地域からも「いのちとみどりを育む学校」として親しまれています。

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