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県高校軟式野球秋季大会 花咲徳栄4年ぶりV

継投で伊奈学園を零封

(最終日、1日・ハレスタ熊谷)

 決勝を行い、花咲徳栄伊奈学園を4―0で下して4年ぶり4度目の頂点に立った。
 花咲徳栄は二回、1死三塁で青木の振り逃げの間に三塁走者加藤が本塁に生還し先制。2―0の六回には小板橋、酒井、加藤の3連打で2点を追加した。投げては岡部、加藤の継投で3安打零封した。
 優勝した花咲徳栄と準優勝の伊奈学園は関東大会(26~30日・栃木)に出場する。

 

花咲徳栄―伊奈学園 6回表花咲徳栄無死二、三塁、加藤が左翼線を破る2点適時二塁打を放つ。捕手逸見

 

 花咲徳栄は岡部、加藤の両右腕が無失点継投して勝利した。打線は2―0の六回に小板橋、酒井、加藤の3連打で2点を挙げるなど7安打で4得点を奪った。伊奈学園は序盤の2失策で流れを失い、打線も3安打と苦しんだ。

 

鍛えた守備 成長示す

 自慢の投手力で守備から流れをつかんだ花咲徳栄が4年ぶりに優勝した。岡部、加藤の継投で相手打線を3安打零封。黒崎監督は「二枚の投手が崩れないのがチームの強さ。ここ数年は秋に苦しんでいたので一安心」と息を吐いた。
 先発岡部が6回を被安打1、無失点で試合をつくった。右横手投げから伸びのある直球を内外に投げ分け、決め球のスライダーで打たせて取った。「リズムよく先発の仕事を果たせた。バックにも助けられた」と無失策の守備陣に感謝した。
 打線も小刻みに得点を重ねて岡部の好投を援護した。二回と四回に足を絡めた攻撃でそれぞれ1点を奪った。2―0の六回には無死二、三塁の好機で加藤が「得点圏で一本出すのが4番の役目」と内角の直球を左翼線に運びリードを広げた。
 今夏は、就任4年目の黒崎監督が初めて守備力向上を目的として3泊4日の合宿を行った。実戦形式の打撃練習やノックが今大会で成果として現れた。加藤は「場面に応じて考える野球ができた。攻守ともに成長を感じた大会だった」と目を細めた。

 

完敗も巻き返し誓う

 2連覇を狙った伊奈学園は打線が3安打と奮わず、練習したサインプレーを生かすことができなかった。戸部監督は「走者が出ない以上はやってきたことが出せずに完敗だった。見つかった課題をポジティブに捉えたい」と前を向いた。
 今大会は機動力を武器に勝ち上がった。毎週末の練習では紅白戦を実施し、試合を意識したケース打撃を磨いてきた。主将の逸見は「残り少ない期間でもう一度打撃を見直す。必ず1勝して自信を取り戻したい」と関東大会での巻き返しを誓った。

 

=埼玉新聞2024年10月2日付け7面掲載=

 

 

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