皆野町と一般社団法人の世界一周大学(横浜市)が2日、地方創生に関する「冒険協定」を締結した。今後、全国の若者と地元住民の力を結集させ、2026年度に学校統合が決定している県立皆野高校のフィナーレ(卒業式)を盛り上げるプロジェクトなどを進めていく。同日に開かれた皆野高校の文化祭で町民、皆野高生、世界一周大学メンバーらが顔を合わせ、共同出店などで親睦を深めた。
「冒険協定」を締結した皆野町と世界一周大学関係者ら=2日午前、県立皆野高校
20年に設立した世界一周大学は、インターネットを通じて世界中の仲間とつながり、定期的に現地に赴いてイベントなどを開催している、キャンパスを持たない学びや。参加者は全国各地の18~30歳の若者で、7割が現役大学生という。今回の冒険協定には、4期生10人ほどが協力。今後は「リトル地域おこし協力隊」として、町内行事などを盛り上げていく。
締結式は、皆野高文化祭の行事中に行われ、黒沢栄則町長と世界一周大の中村雅人校長が協定書にサインした。黒沢町長は「秩父地域には大学がなく、町内唯一の皆野高校も統合が決まっている。全国の大学生世代が皆野の地域課題に向き合ってもらうことで、移住や関係人口の構築につなげていきたい」と話した。
同協定の仲介役を担った、町地域おこし協力隊員の東廉太郎さん(37)は「まずは皆野高生との交流を積み重ね、最後の卒業生(現2年生)を日本一盛大に送り出したい」と意気込んだ。
=埼玉新聞2024年11月8日付け5面掲載=
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