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さいたま家裁 浦和高校で出前授業

内省促す少年審判

さいたま家裁の職員が少年審判について説明した授業=17日、さいたま市浦和区の県立浦和高校

 

 罪を犯した少年に適切な処分を選択する「少年審判」について知ってもらおうと、さいたま家庭裁判所は17日、さいたま市浦和区の県立浦和高校で出前講座を行った。裁判官や調査官、書記官などの仕事を紹介し、司法への理解を深めた。
 授業は公共の授業の一環で、2年生約80人が参加した。書記官が冒頭、少年事件の一連の流れについて説明。警察から事件を受理して、調査官による調査などを経て、審判が始まる。少年審判はあくまで「自己の非行に対して内省を促すものとしなければならない」という教育可能性を前提に進められ、少年院送致、保護観察、試験観察、不処分などの判断を下す。
 少年事件の流れを説明した後、中学3年生の少年が恐喝事件を起こして少年審判が行われる想定の映像を流した。少年だけでなく、両親に対する調査を実施して家庭環境を調べる。最終的な処分を決定する場面では、生徒にもどのような処分が必要か考えさせた。
 授業を受けた田中利空さん(17)は「同年代の裁判は今まであまり身近に感じたことはなかった。裁判官という職業を知ることができた」。公民の授業を持つ藤原雄太教諭(37)は「裁判官や書記官の仕事など、教科書に載っていない部分を詳しく知ってもらえたと思う」と話していた。

 

=埼玉新聞2024年12月20日付け14面掲載=

 

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