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全国高校バレー 女子 狭山ケ丘8強ならず

安来(島根)に1-2

 女子の狭山ケ丘は互いに粘り合った一戦で安来に1―2で逆転負けした。
 第1セットは泉の速攻や倉田、宮沢の強打で25―19で先取。第2セットは一時6点差をつけたが、ミスが重なりジュースから24―26で落とした。1球目から長いラリーが続いた第3セットは相手の勢いに押され、16―25と追い付けなかった。

 

壮絶ラリー粘るも涙

女子3回戦 安来―狭山ケ丘 第2セット、狭山ケ丘のレフト宮沢(左)がスパイクを決める

 

 何度も何度も拾ってはつなぐバレーで会場を沸かせた。女子の狭山ケ丘は、互いに粘りが持ち味の安来と壮絶なラリー戦を繰り広げたが、逆転負けを喫した。主将の藤野は「悔しい。あれだけリードしたのに焦ってしまった」と目を赤らめた。
 第1セット序盤から、両者一歩も譲らぬ好レシーブの連続でボールがなかなか床につかなかった。「偏らないよう中央から速攻を使ってマークを集めてからサイドに振った」とセッター西村。ミドル泉、森がクイックなどで得点を重ねた。
 第2セットも順調に加点し、一時は18―12と点差を広げたが勝利を目前に力みからミスが続く。第3セットにもつれると、相手の多彩な攻撃に陣形を崩され始めた。
 勢いに押され追う展開の中、ライト倉田と比留間の強打で応戦。リベロ伊藤、室を筆頭に全員が果敢に飛び込んだ。チーム最多15得点の2年エース宮沢は「せっかくの春高。最後まで楽しんでやるしかない」と先輩たちを声と笑顔で鼓舞。最後まで攻め続けたが、勝利はつかめなかった。
 目標の8強には届かなかったが、現チームは1960年の創立以来、初の全国高校総体と全日本高校選手権への出場を成し遂げた。引地監督は試合後、涙を流す選手らを「悔しいのは本気でやったから。ここまで初を積み重ねたことに胸を張って帰ろう。ナイスゲームだった」と温かい声でねぎらった。

 

攻守で存在感示す
ミドル・泉

第2セット、狭山ケ丘のミドル泉(右)がブロックを決める。背番号6はライト倉田

 

 狭山ケ丘のミドル泉が相手を翻弄(ほんろう)するクイックやフェイントで存在感を見せた。2回戦は緊張で実力を出し切れず、気合を入れ直したこの日は「やってやるぞという気持ちが高まって良いプレーができた」と連続得点や3度のブロックで流れを呼んだ。
 ワンタッチで相手の強打を弱めようと、最後まで誰よりも高く飛び手を伸ばし続けた泉は「応援の声がすごく力になって、そのパワーをオレンジコートで出せた」と周りへの感謝の言葉が止まらなかった。

 

努力の末のレシーブ
リベロ・伊藤

 長いラリーが続いた第3セット、激しい強打の応戦の中で狭山ケ丘のリベロ伊藤が躍動した。「ここで終わらせられない」と何度も床に転がり込む執念のレシーブで際どい球を拾い続けた。
 高校最後の1年間は後輩4人との激しいレギュラー争いに苦しんだ。1本のミスでスタメンから外され涙を流してきた。「何が何でもレギュラーとしてコートに立ちたかった。粘りのバレーの中心として最後まで拾い続けられてよかった」と努力の末に見せた狭山ケ丘のバレーに胸を張った。

 

=埼玉新聞2025年1月8日付け6面掲載=

 

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