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奥むさし駅伝 高校部門 埼玉栄Aが17度目V

 第22回奥むさし駅伝は28日、東飯能駅西口から西吾野駅で折り返し、飯能市内銀座通りでゴールするコース(6区間38・8㌔)に一般、高校部門計170チームが参加して行われた。
 一般の部は埼玉医科大グループが1時間53分17秒で2年連続3度目の頂点に立った。2位は麗沢大、3位は東洋大Aとなった。高校の部は3年生で構成された埼玉栄Aが1時間55分48秒で2年連続17度目の栄冠に輝いた。2位は佐久長聖A、3位は拓大第一Aが入った。

 

流れ一気に独走劇

高校の部 2位を1分以上引き離してゴールし、2連覇を達成した埼玉栄Aのアンカー佐藤大介

 

 高校の部は、3年生のみで構成した埼玉栄Aが2位の佐久長聖Aに1分以上の差をつけ2連覇を達成。1区松井が区間新記録でスタートすると、2区以降は一度も先頭を譲らない独走劇だった。
 序盤の流れを生かしたレースで、2区中沢と3区酒井の活躍が大きかった。松井からたすきを受けた中沢は「いけるところまでいこう」と一般の部で先頭の埼玉医科大グループの畝と並走し、中継所を通過した。昨年12月の全国高校駅伝ではエントリーされる予定だったが、大会2週間前に右足を痛め、出場することができなかった。「悔しかったけど、気にしても仕方がない」と気持ちを切り替えて練習に励んだ成果を発揮してたすきをつなげた。
 3区酒井は昨年7月に肺気胸を患い、今大会が手術後の初駅伝。レース前は「走れていない期間が長かったから不安が大きかった」と話していたが、得意とする山上りを快調に駆け抜けた。チーム編成上、2月4日の県駅伝で走ることができず今回が高校最後の駅伝となるだけに、「思い出に残るような走りをしたい」と、悔いのない走りでチームの2連覇に貢献した。
 今季初めて3年生のみでたすきをつないで優勝し、選手たちの笑顔があふれた。アンカー佐藤は「万全な状態で走れたことが一番うれしかった」と記憶に残るレースとなった。

 

見せつけた〝総合力〟

一般の部 1時間53分17秒を記録し、2年連続で頂点に立った埼玉医科大グループのアンカー中園慎太朗

 

 一般の部は大学勢が上位を占める中、埼玉医科大グループが社会人の底力を見せて2年連続の栄冠に輝いた。柴田監督(狭山ケ丘高―大東大出)は「練習が積めていない選手がいる中、本来の目標は達成できた」と振り返った。
 1区木榑が駿河台Aに続いて2位につける中、都道府県男子駅伝のチームメートで高校の部で先頭の埼玉栄A・松井が追走。「事前に同じ区間を走ることを話していて、高校には負けたくなかった」と先輩の意地で逃げ切ってたすきを渡した。
 2区畝は「20秒差以内でたすきをもらえれば、先頭を奪うことができる」と3㌔地点でトップに。3区木山(大東大出)以降は埼玉医科大グループの独り旅で昨年より約40秒上回るタイムでゴールした。
 今大会のメンバーで、元日の全日本実業団対抗駅伝に出場したのは1区木榑とアンカー中園のみ。駅伝経験値が少ない選手を中心に起用し、総合力の高さを示した。柴田監督は「今回で勝つことの喜びや駅伝の成功体験を感じて次に生かしてもらえればいい」と期待した。

 

=埼玉新聞2024年1月29日付け7面掲載=

 

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