埼玉新聞社 高校受験ナビ

水中ホッケー 競技普及 継承に全力

水中ホッケーの第一人者 長嶋 博樹さん

水中ホッケーの第一人者として、競技の普及と若手選手の育成に力を入れている長嶋博樹さん=さいたま市南区の沼影市民プール

 

 水中ホッケーの第一人者として活躍するさいたま市浦和区の飲食業長嶋博樹さん(36)。チーム「マハロットさいたま」を率いて、昨年10月に開催された日本選手権で優勝した。チーム名はハワイ語のマハロ(感謝、称賛)から、称賛されることを目指して名付けた。知名度の少ない競技の普及と若い選手への継承に力を注いでいる。
 ふじみ野市(旧大井町)出身。中学時代はバレーボールと水泳に打ち込み、武南高校では水泳部に所属した。スイミングコーチを養成する専門学校東京YMCAに進み、授業で学んだ水中ホッケーに魅了された。
 水中という特異な場所で、スピードとパワーの両方が求められる。音は聞こえず、息を吸うタイミングが非常に重要。シュノーケルとフィンを着け、視界が狭いため、相手ばかりではなく、チームメートの場所も把握しづらい。「水中は一瞬で動けない。先を読みプレーする。個人競技の水泳と違い、チームスポーツとして、すごく楽しかった。勝った時の喜びは全然違う」と魅力を語る。
 学生時代の東京YMCA、スイミングコーチとして勤務した「瀬ケ崎スイミング」(浦和区)などのチームで日本選手権に出場。開催された17回のうち、出場した13回でいずれも日本一に輝いた。飲食業に転身し、昨年5月にマハロットを結成。練習環境が整わない中、チームは苦しみながら栄冠を手にした。
 2006年に英国で開催された世界選手権に初めて出場した。「外国人選手とぶつかり合い、世界観が全く変わった」と振り返る。日本が12年ぶりに出場した18年のカナダ大会では、初勝利に貢献した。
 マハロットでは中高校生4人が世界を目指し、練習に励んでいる。35歳以上はマスターズの大会に出場可能だが、長嶋さんは現役を続ける意向。「若い世代に世界を見せてあげたい。すごく魅力的なスポーツ。体験会を開いて競技を知ってもらい、若い世代に引き継ぎたい」

 

=埼玉新聞2023年2月5日付け11面掲載=

 

関連記事

さいたま拠点に日本一 水中ホッケー「マハロット」

 

サイト内の

武南高校の基本情報は→こちら

カテゴリー

よく読まれている記事

最新の記事

TOP