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生理について知ろう 筑波大坂戸高でワークショップ

男子がナプキン着用体験も

ナプキンで吸水実験をする生徒ら=坂戸市の筑波大学付属坂戸高校

 

 生理についての理解を深めてもらおうと、筑波大学付属坂戸高校の自主活動団体「生理用品×学校」は、同校で「第二回月経コンディショニングワークショップ」を開いた。女性の体を正しい知識と運動で整える「月経コンディショニング」を考案した「SP―Body」(川崎市中原区)のディレクター兼トレーナー太田藍さんが生理について講演を実施。その後生徒は、ナプキンを用いて、吸水実験や試着体験を行った。同団体は「自分事として捉えてもらうことが大事。体験したことで、身近に感じてもらえたのではないか」と語る。

 

生理について生徒に講演する太田藍さん

 

 ワークショップには同校生徒の男女約40人が参加。生理用品の持続的な無料配布や正しい知識を広める活動をしている同団体が生徒に参加を募り、自由に出入りできる方式で開催した。
 太田さんは、「授業を受けたり、電車に乗ったりするのがつらいという子もいる。毎回ではなくても、それがたまたまテストにかぶってしまったりすることもある」と語った。生理痛の軽減には、正しい知識や周りの理解、自己管理が必要とし「無頓着な人は多い。異変や異常に目を向け、自分の体に意識を持ってほしい」と呼びかけた。
 ワークショップでは体験会も行った。着用体験では、男子生徒が片栗粉を水で溶かした疑似経血を垂らしたナプキンを着用した。男子生徒からは「不快感がすごい」「どう歩いたらいいか分からない」「一刻も早く外したい」などの声が上がった。
 同校2年の立花快理さん(16)は「友達が困っているときや、将来パートナーができたときなどのために参加した」と言う。実際にナプキンを着け「歩きたくないと思った。(不快感以外にも)腹痛や頭痛もあると考えると、大変だなと思う」と語った。
 同じく2年室伏風我さん(16)は「自分なりに調べていたりしたが、生理の周期など知らいないことも多かった」と振り返った。
 同団体リーダーの3年浜川陽愛さん(18)は「自分の体について知ることが自分を大事にすることにつながると感じた。みんなにもそこを感じ取ってほしい」と述べた。
 太田さんは「困らないと正しい知識を得ようとしないことが多い。将来を見据えて、正しい知識を持つことが大事」と力を込めた。

 

=埼玉新聞2024年3月12日付け10面掲載=

 

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2023年4月、総合学科30期生が入学し、総合学科開設から30年が経ちました。普通教科と農業・工業・情報・課程・福祉・商業・国際などの多様な専門教科の中から、自身の興味関心や生き方に合わせて自分だけの時間割をつくって学習を進めていきます。また、3年間にわたる探究活動カリキュラムが充実しています。キーワードは主体性、多様性、協働、社会貢献など。普通科とは違った探究を軸にした3年間を君に。

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