全国30位以内 関東甲信越圏では唯一の選出
工業高校生の資格取得などの実績を評価する本年度のジュニアマイスター顕彰制度で、99人の認定者を育成した久喜市の県立久喜工業高校(大澤清校長、生徒数559人)が、全国30位以内の上位校に選ばれた。通算3度目で、関東甲信越圏では唯一の選出。オリジナルのテキスト作成など、資格取得を支援する取り組みで成果を挙げている。
ジュニアマイスター顕彰制度で、3度目の全国上位高入りを喜ぶ大澤清校長(右)と斎藤貴裕教諭=久喜工業高
同制度は全国工業高等学校校長協会が、社会の求める人材の輩出と工業高校の評価向上を目指して500校余りを対象に毎年実施している。将来の仕事や学業に必要な国家職業資格や各種検定、各種コンテストの入賞実績を、学校からの申請を基に顕彰制度委員会が調査して点数化。点数に応じてゴールド、シルバー、ブロンズの3種類の称号を贈っている。
同校は10年ほど前からマイスター育成に本腰を入れ始めた。5学科の教員が連携し、資格試験の過去問題を分析したオリジナルのテキストを作成。朝の補習授業のほか、スマートフォンを使った学習支援、実技試験に役立つ教員出演の動画も配信している。
中心となって取り組んでいる機械科の斎藤貴裕教諭(58)は「社会に出てから必要になる資格を高校在学中に取得できるのは大きい。資格を取得したことがきっかけで生徒に自信が付き、学習意欲も向上する」と効果を語る。
ここ数年は100人前後のマイスターを育成しており、上位校選出は2021年度、23年度に続き3度目。大澤校長は「生徒たちが本当によく頑張ってくれた」とたたえ、「工業高校は人気がなく、本校も定員割れの状況が続いているが、資格試験に強い学校として志願者増につなげていきたい」と話している。
=埼玉新聞2025年3月20日付け10面掲載=
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