
教員対象に行われたリーダーシップ研修=本庄市の本庄第一高校
本庄第一高校で、約40人の教員を対象にリーダーシップ研修が行われ、城西大学経営学部副学部長の柴沼真教授がサッカー指導に関わる経験をもとに、チームマネジメントとリーダー論を伝授した。
柴沼教授は、日本サッカー協会のフットサルチューターとして教育学などを援用したカリキュラム開発の活動経験を持つ。チームを「一つの生命体」と捉える考え方を示し、リーダーの役割は、目的地へ導くことであると説明。個人の「人格」と「環境」との関係性が行動に大きく影響することを指摘し、「良い結果を生むために周囲の環境を整えるオーガナイズが重要」と強調した。
また、変革を成功させて強い組織をつくるには、「ハックマンの強いチームの五条件のようなチームマネジメントの理論を参考にすることが必要」と述べた。具体的には、「チームの存在意義や理念を明確にするゲームモデル(チームアイデンティティー)の定義がその土台になる」と参加者に丁寧に説明した。
さらに、元サッカー日本代表監督の岡田武史さんの理論をもとに、「変化の大きい現代では、指示命令型ではなく、メンバーの主体性を引き出し、互いに支え合う対話型リーダーが求められる」と解説。研修の中で、教育現場や部活動の運営に活かせる多様な視点が示され、参加した教員たちは熱心に耳を傾けていた。
本庄第一高の山浦秀一校長は「この研修は、部活動の技術指導だけでなく、総合的なマネジメントを学ぶためのもの。先生方のリーダーシップやクラブ運営を評価し、必要に応じて修正するためのヒントや指標を得て、日々の指導にぜひ生かしていただきたい」と話した。
=埼玉新聞2025年12月17日付け11面掲載=
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