埼玉新聞社 高校受験ナビ

【令和7年度入試】 県内公私立高校 学校説明会リポート⑬  獨協埼玉高校(越谷市)

2024年6月24日配信

主流は獨協大学以外の他大進学

 

 6月20日、獨協埼玉高校の「教育関係者対象説明会」が行われました。

 獨協埼玉高校は獨協大学・獨協医科大学・姫路獨協大学が併設(付属校ではない)される私立高校で、「自ら考え、判断し、行動することのできる若者を育てる」という教育理念のもと、「学問を通じて人間形成をしていくとともに、社会の荒波に出ても折れない強さやしなやかさを育む」教育を行っています。

 

 獨協埼玉高校は高1からのコース制を設けていないところが特徴です。高1では幅広く基礎学習を行い、高2からは文系理系に分かれ、高3から進学などの目的に合わせて五つのコースに分かれます。「やりたいことがまだ定まっていない高1が多いため、幅広く学習を行うことでやりたいことを見つけてもらいたい」と尾花信行校長はおっしゃっていました。

 高校入学試験における部活動による優遇制度や推薦制度を設けていないところも特徴と言えるでしょう。つまり、入学後の部活動では誰もが活躍できる環境があるということです。そのため、90%近い部活動加入率で、放課後は積極的に部活動に取り組んでいる生徒が多いようです。

 

 また、学校行事は生徒主体の実行委員会が発足され、生徒が中心となって行事を運営します。

 酒井直樹副教頭は「何かを一つやりきることで、進路実現へ向かう忍耐力がうまれる。」とおっしゃっていました。その結果、自分の進みたい道へとチャレンジする生徒が多く、他大学へ進学する生徒がほとんどだそうです。実際に、国公立13人・早慶上理29人・GMARCH157人の合格実績を上げています。「安心材料としての獨協大学」と酒井副教頭がおっしゃるように、併設の獨協大学への進学は全体の20%程度だそうです。

 

 高3のコースの一つである、獨協コースでは高大連携プログラムのもと、獨協大学への推薦資格を得ることができます。このコースでは年30冊以上の読書課題や研究テーマを決め卒業論文の執筆を行います。獨協大学の教授からの年4回の論文指導や中間発表会を経て、卒業論文を完成させていきます。また、獨協コース以外にも獨協大学への推薦の権利を保持したまま他大学への入試にチャレンジすることもできる併願推薦制度もあり、これは、併設校としての強みを最大限に生かした、獨協埼玉高校独自のカリキュラムと言えます。

 

 昔から「語学の獨協」と言われているように、獨協埼玉高校でも国際交流や留学プログラムが充実しています。また、高1から高3まで自由選択制の「ドイツ語」の授業を受けることもでき、国際的な視野を広げることができます。

 獨協埼玉高校には、入学後にイチから勉強や部活動に取り組み、生徒自身が自分の進路を考え、決定し、実現に向かって進んでいくきっかけとなる『仕掛け』が多く用意されていると感じました。

 8月4日(日)の午後には、併設校である獨協大学での学校説明会《学校説明会 in 獨協大学》が実施されます。その他、学校内での説明会や個別相談会も実施される予定ですので、ホームページでご確認ください。

(文・木下絢一)

 

※このシリーズでは、塾の先生方はじめ教育関係者向けに開催された学校説明会についてレポートします(埼玉新聞社高校受験ナビ編集部)

 

=「埼玉新聞社 高校受験ナビ」オリジナル記事=

 

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