2024年7月8日配信
学習も行事も、生徒の自主性を尊重
7月3日、開智高校(高等部)の塾対象説明会に行ってきました。
今回は小島克也校長先生から、開智高校での教育についてのお話がありました。
このなかで小島校長先生が強調されていたことの一つに「自主性」があります。自主性を謳う高校は数多くありますが、今回の説明の中で紹介された自主性の尊重の例の中で特に印象に残ったものがありました。それはCI(Contemporary Issues)研修旅行(修学旅行)でのグループ活動についてです。
CI研修旅行では現地でグループ活動を行うそうですが、その時のグループの最少人数は1人に設定しているとのことでした(国内の場合)。普通であれば一人での行動は危険が伴うため、なかなか許可されそうもありませんが、同校では「一人で徹底したい人もいる」との観点から、一人での活動を認めているとのことでした。これまでに一人で活動した例としては、美術館巡りやローカル線の踏破などがあるそうです。こういったことが認められる自主性の尊重や自由な校風、そして学校と生徒の信頼関係、こんなところに同校らしさを感じることができました。
また、在校生にとったアンケートの中でも、主体性を認めてくれるところを開智の良いところと答える生徒さんも多いようです。学校側だけでなく、生徒も含めた学校全体にこの校風が浸透していることがわかります。「教員や学校の目を気にしてしまうのではなく、自分の考え行動し、自分の失敗については自分で責任を取れる、そういう人のほうが伸び代が大きい」小島校長先生のこの言葉が、今の同校を物語っているようで、とても印象に残りました。
ただ、学習については、最初は学習の“型”を覚えるための課題を出すなど、一定の成果を出していけるような工夫をしています。ただ、それも学年進行とともに量は減っていき、放課後の講習や夏期講座なども自由に選択できるとのことでした。こういった講座を受講しながら「自分に合った勉強方法を考えるようになると、その子は伸び始める」、そう力強くお話されていたのも印象的でした。
青木徹理事長は同校の現在の状況について「まだ徹底が足りない」というお話をされていました。しかし、これから同校らしい工夫の中に、さらなる取り組みの徹底を図ることで、より発展していくのではないか、そんな風に私は感じることができました。
同校の受験には個別相談が必須というお話もありました。例年、秋口には満席になっている印象もありますので、同校の受験を考えている皆さんは早めに動き始めていくことを心がけていきましょう。
(文・根岸孝之)
※このシリーズでは、塾の先生方はじめ教育関係者向けに開催された学校説明会についてレポートします(埼玉新聞社高校受験ナビ編集部)
=「埼玉新聞社 高校受験ナビ」オリジナル記事=
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