全国高校総体(インターハイ)第7日は3日、徳島県の鳴門ポカリスエットスタジアムなどで行われ、陸上で400㍍決勝の男子は冨永湧平(東福岡)が47秒01で、女子は児島柚月(京都・西京)が54秒04でそれぞれ制した。女子の山内そよ(大宮東)は55秒26で3位に入った。ハンマー投げの男子で臼井龍馬(熊谷)が55㍍12で11位。女子は三村啓恵(福井・敦賀)が53㍍82で優勝した。
最大限の力発揮
女子400㍍決勝 55秒26で3位に入った大宮東・山内そよ=鳴門ポカリスエットスタジアム
陸上U―20(20歳以下)日本選手権400㍍女王の山内が、3年間の集大成をかけた全国の舞台で同種目の3位に輝いた。U―20で優勝してからは重圧を感じる日々だったという。「まぐれだと思われないためにメダルを目指していた。ギリギリだったけどうれしい」と実力を結果で証明し、笑顔を見せた。
この日は予選と準決勝を合わせた3本のレースを駆け抜けた。1本目では「後半は次に備えて(スピードを)落としたかったが、タイムが速くなって驚いた」と予選を通過し、24人中1位の55秒13で準決勝に進出した。
準決勝は、ランキング1位で出場した西京(京都)の児島が隣のレーンに位置した。「児島さんを意識しすぎた」と、力の抜けないレースが続いた。
迎えた決勝。川崎監督から「悔いの残るレースはしない。史上最高に逃げるレースを」との助言を受けた。「自分の走りを」と臨んだ山内は、スタートの合図とともにしっかり加速。中盤トップに躍り出て自分のレースに持ち込んだ。ラスト100㍍で児島が目の端に映り込んだというが、最後まで自らの走りを貫いた。
山内は「悔いはない。最大限の力は出せた」とすがすがしい表情。今大会は400、1600㍍リレーにも出場予定だ。「入賞以上。メダルも狙う」と意欲十分。勢いは止まりそうにない。
飛躍的な成長 決勝に進出
男子ハンマー投げ決勝 55㍍12で11位の熊谷・臼井龍馬
男子ハンマー投げの臼井は、決勝で3投中2投がファウル。「決まったと思った」という投てきは55㍍12にとどまり、11位。「いつも通りに投げられなかった」と、悔し涙を流した。
大舞台に落ち着いて臨み、予選1投目で57㍍15を記録した。初出場の全国ですんなりと決勝進出を決めた。臼井は「そんなに行くとは思わなかった。あそこで慢心したのかも」と振り返った。
決勝で満足いく結果は残せなかったが、6月の北関東大会では54㍍41で2位。「1カ月で記録は飛躍的に上がった」と成長を実感し、「たくさんの人にお世話になった」と感謝の思いを口にした。
=埼玉新聞2022年8月4日付け6面掲載=
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