女子 昌平 3年ぶり2度目栄冠
バスケットボールの全国高校選手権(ウインターカップ)県予選最終日は9日、深谷ビッグタートルで男女の準決勝、決勝が行われ、男子は正智深谷が10連覇を達成した。女子は昌平が3年ぶり2度目の頂点に立った。男子の正智深谷は準決勝で東農大三を104―77で退けると、決勝は95―62で埼玉栄を下した。女子の昌平は準決勝で正智深谷を64―33で破ると、決勝は95―62で山村学園に勝利した。男女の優勝校が全国高校選手権(12月23~29日・東京)に出場する。
経験糧に貫録の圧勝
男子の正智深谷が前人未到の10連覇を決めた。チームを指揮し22年目を迎えた成田監督は「僕だけプレッシャーを感じていた」と偉業を喜んだ。チームは昨年のウインターカップで初のベスト8に進出。夢のセンターコートに立ったことで歴史に重みが生まれ、貫禄が備わっていた。
この日の決勝でも名将の手腕と選手の力がかみ合った。得点源の関河、ルーニーが徹底マークに苦しみ自由を奪われる。劣勢になるが、指揮官は勝利の一手を打つ。
ファウルトラブルのルーニーを下げ、ガードの筑井を投入する。ガードを3枚にしたことにより、相手の守備が乱れ自慢の攻撃力が復活した。第2クオーター以降は危なげなく押し切った。23得点を決めた主将の関河は「修正したことで攻め方が明確になった」と胸を張った。
最後は33点差をつける圧倒的な力で全国への切符を獲得。昨年の大舞台を経験しているルーニーは「あの経験が自信になった。今年はチームを引っ張らなくてはならない」と自覚を見せる。同じく全国8強メンバーの吉沢は「今年はベスト4以上を目標にしたい」と、高らかに宣言した。
主軸躍動しインを制す
インサイドを制した女子の昌平が3年ぶりに全国への扉を開いた。加藤監督は「大きいチームではないので、キープレーヤーの豊田、小暮をどう生かすかだった」と試合を振り返った。
高さがないチームを支えたのは、169㌢の2年生の浦だった。「自分のできるプレーを心掛けた」と浦は、第1クオーターからリバウンドを拾い流れを呼び込んだ。これに応えたのがエースの豊田だ。不調の外からのシュートを抑え気味にし、内に切り込み勝負した。「ドライブから決め切れた」と、豊田は36得点を決め躍動した。
個々が自分の役割を全うして強さを発揮。もう一人のエースとして21得点を記録した小暮は「ウインターカップではベスト8をつかみたい」。チーム一丸で、前回のベスト16超えを目指す。
=埼玉新聞2021年10月10日付け7面掲載=
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