男子 正智深谷11連覇
女子 埼玉栄3年ぶり7度目頂点
バスケットボールの全国高校選手権(ウインターカップ)県予選最終日は30日、本庄シルクドームで男子は決勝リーグ、女子は準決勝、決勝が行われ、男子は正智深谷が11連覇を達成した。女子は埼玉栄が3年ぶり7度目の栄冠に輝いた。
男子の正智深谷は、決勝リーグで昌平を105―30、本庄東を108―72で下すと、埼玉栄に78―51で勝利し3戦全勝で優勝した。
女子の埼玉栄は準決勝で昌平を84―44で退けると、決勝では久喜に89―46で快勝した。
男子は6月に行われた関東大会で正智深谷が1位になったため、埼玉県の出場枠が一つ増え準優勝の本庄東も全国高校バスケに初出場する。
男子の正智深谷、本庄東、女子の埼玉栄が全国高校選手権(12月23~29日・東京)に出場する。
風格漂う絶対王者
男子決勝リーグ 正智深谷―埼玉栄 第2クオーター、正智深谷のグビノグン(右)がシュートを決める
V11を決めた男子の正智深谷は、決勝リーグを3連勝。県内では絶対王者に君臨し、風格すら漂う。成田監督は「徹底する力と、やることをアジャストする調整力」を強さの秘訣(ひけつ)に挙げる。
チームの生命線である守備力に加え、今年は攻撃力にも自信を持つ。シュートのうまさがあった昨チームだが、今年は先発5人がドライブ、ショットを兼備する。1年時からレギュラーとして活躍するルーニーは、けがから9月下旬に復帰。ルーニーは「体力的には戻ってないが、12月までには間に合わせたい」と、中心選手として自覚を深める。
全国ではインサイドの高さがなく、2年連続で8強の壁を破れずにいる。だが、今年は身長186㌢の1年生グビノグンがゴール下で存在感を発揮。「自分の武器はリバウンド」。求められている高さだけでなく、スコアラーとしても力強い。
好守で穴は少なく、全国トップと戦う下地は整った。成田監督は「何とか表彰台に連れていってあげたい」と、冬の大目標を掲げた。
本庄東 初の全国大会「楽しむ」
男子の本庄東が、夏冬合わせて初めて全国に名乗りを上げた。お祝いの連絡が鳴り止まない携帯電話を片手に木村監督は「たくさんの人に支えられてここまで来て本当にうれしい」と目を赤くした。
この日1戦目となった埼玉栄戦で逆転勝ち。勢いそのまま、全国の切符が懸かった昌平戦でも主導権を渡さなかった。チームは応援席も含め終始笑顔。テーマである「本気で遊べ!!」を真剣勝負の中で体現した。
3年生は1人を残し、6月末に引退。指揮官に「一緒にウインターカップに行こう」と引き留められ、唯一残った3年の定方は「うれしいけどまだ実感が湧かない。勝つのはもちろん。全力で楽しみたい」と気合十分で悲願だった大舞台に挑戦する。
光った堅守速攻
女子決勝 埼玉栄―久喜 第4クオーター、埼玉栄の下田(中央)が持ち込みシュートを決める
堅守速攻が光った女子の埼玉栄は、3年ぶりにウインターカップの切符を手にした。目(さっか)監督は「みんな、集中してよくやってくれた。(全国)ベスト8の壁を破りたい」と、勝利をかみしめた。
関東大会、全国高校総体で強豪との対戦を通じ、磨きをかけた守備を十分に発揮。声をかけ合い、食らいついて相手にフリーでシュートを打たせなかった。コート内外で人一倍声をかけ続けた石川は「前はただ声を出すだけだったけど、具体的で重要な声かけができてきた」と成長を実感。指揮官も「交代してもディフェンスの質が最後まで下がらなかったのが良かった」と評価した。
攻撃では攻守の切り替えの速さで相手を上回りテンポ良く点を量産。センター田中は、一番に走り出し守備を引きつけると「ガード陣が気持ちよく打てるように動いた。外しても取ればいい」。好アシストとリバウンド15回、チーム最多18得点で勝利に貢献した。
主将の衣川は「3年間で初めてのウインターカップ。ベストを尽くしたい」と意気込んだ。
=埼玉新聞2022年10月31日付け12面掲載=
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