科学実験を通して環境問題を理解する「秩父サイエンスアカデミー」が22日、秩父市上町の県立秩父高校で開催され、地域の小学4~6年生と保護者約20人が参加した。日本薬科大学教授や高校教員で構成するNPO法人NPUサイエンスアカデミアが主催。児童たちは講義や実験を通して、地球温暖化や海の酸性化の原因になっている二酸化炭素の性質について学んだ。

実験で二酸化炭素の性質を調べる小学生ら=22日午前、県立秩父高校
秩父サイエンスアカデミーは、日本薬科大学とNPO秩父百年の森共催の下、毎年開催し、今年で9年目。毎年、科学に興味を持つ小学生の参加者を募り、秩父高校の科学部員のサポートを受けながら自然科学を研究し、自然の魅力を再発見している。
前半は、秩父百年の森副理事長の島崎武重郎さん(74)と同大客員教授の野沢直美さん(77)が講義し、森と海の関係性や、海洋生態系に影響を及ぼしている海の酸性化について解説。後半は、植物の色素や重曹などを使って二酸化炭素の性質を知るためのさまざまな実験を行った。
参加した飯能第一小学校4年の加藤結人さん(10)は「実験が楽しくて、二酸化炭素について興味が湧いた」と笑顔で語った。皆野小学校5年の山口歩澄さん(10)は「電気を無駄使いしないなど、日頃から二酸化炭素削減を心がけたい」と話した。
同アカデミーの研究発表会が12月20日午後1時から、秩父看護専門学校(同市熊木町)を会場に開催される。参加自由。秩父高校の生徒は、「オオキンケイギク」と「両神山」に関する研究成果を発表予定。
=埼玉新聞2025年11月28日付け5面掲載=
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令和8年度より、秩父高校と皆野高校が統合し、新たな「秩父高校」 が開校 。新校では従来の「普通科」に加えて「国際教養科」を設置し、生徒の多様な進路希望に応える教育を推進する 。 普通科は 総合進学・特別進学クラスを設置している。2年次から文系・理系に分かれ、30 以上の選択科目から自分に合った授業を選ぶ。 また R 5 年度からは「県立高校学際的な学び推進事業」の指定校となり、地元をテーマとした探究活動を推進している。
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