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サイバー犯罪防止啓発動画制作ー川越工業高校

 「サイバーセキュリティ月間」(2月1日~3月18日)に合わせ、川越市の県立川越工業高校デザイン科の2年生が県警サイバー対策課と連携し、授業の中で交流サイト(SNS)の安全な利用やID、パスワードの適正管理などを呼びかける啓発動画の制作に取り組んだ。生徒たちの学びの意欲を高めようと、県警と同校はコンテストを開催。選出された4作品は今後、市内の商業施設のデジタルサイネージで放映する予定という。

 

完成した動画の発表を視聴する生徒=14日、川越市の川越工業高校

 

 昨年7月、県警が同校でサイバーセキュリティーの講演を行ったことが縁となった。同12月、情報モラルを扱う「工業情報数理」の授業内で、サイバー犯罪抑止の動画を作りたいと同校からの相談を受けた県警が協力。動画の制作については県警が講師になり、生徒らはサイバーセキュリティーに関する学習を行った。
 動画のテーマは特に対策が求められているフィッシング詐欺、サポート詐欺、偽サイト、ID・パスワードの適切な管理、SNSの安全な利用の5点。生徒らはくじ引きでテーマを決め、各班に警察官がつき、それぞれのテーマについて探求した。
 14日に同校で行われた発表会ではサイバー対策課の友則歩課長が講評し、ゲーム画面のようなデザインや童話をモチーフにした動画など、自由な発想で試行錯誤した10作品を視聴。友則課長は「動画制作を通じ、サイバーセキュリティーを学んでもらえたことはうれしい。ただ、過去に有効だった対策が今は有効か分からないことが難しいところ」と語り、「皆さんを犯罪に巻き込もうとする人もいる。自身や家族、友達を守るためにインターネットを楽しく使ってほしい」と呼びかけた。
 童話「赤ずきんちゃん」をモチーフに、SNSの安全な利用をテーマに取り組んだ田中舞衣さん(17)は「投稿のハードルを高くして、被害に遭う人が少なくなればいい。自分も気を付ける指針になった。特に若い世代の人に見てほしい」と語った。サポート詐欺を題材に、見やすいイラストや効果音でインパクトを残せるような動画制作を心がけたという福島瑠香さん(17)も「動画を見ていただき、ほかの詐欺についても知る機会になれば」と思いを込めた。

 

=埼玉新聞2024年2月28日付け11面掲載=

 

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学校の特徴~学校からのメッセージ~

本校は、「モノづくりをとおして新たな価値を見出し 新たな時代を創る技術者を育成する」を目指す学校像とし、充実した施設・設備で各専門分野の基礎から応用まで体系的に学び、次代を担うための高い専門性を育成しています。また、実習系科目では安全に配慮した少人数制によるきめ細かな指導を行っています。英数国の授業でも少人数制授業を導入し、丁寧な指導で社会生活や大学生活を支える教養を身につけています。様々な学校行事や部活動も盛んにおこなわれており、充実した高校生活を送ることができます。

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