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チーム支える選手にー埼玉パナソニックワイルドナイツ吉沢選手

埼玉パナソニックワイルドナイツの本拠地で、インタビューに答える吉沢拓海選手=熊谷市上川上のさくらオーバルフォート

 

 熊谷市を拠点とするラグビーリーグワンの埼玉パナソニックワイルドナイツに新加入した吉沢拓海選手(22)。県立熊谷工業高校でラグビーを始め、明治大学を経て、出身地の埼玉に戻ってきた。身長196㌢、体重約100㌔の体格だが、「まさか自分がパナソニックに入るとは予想もしなかった。人生は何が起こるか分からない」と笑った。
 北本市出身。小学校3年生から中学3年生までは軟式野球をやっていた。2015年に開催されたラグビーワールドカップ(W杯)イングランド大会の影響で、ラグビーの伝統校である同校への進学を決意。実際にラグビーを始めると想像以上に過酷で、「最初の試合では死ぬかなと思った」と苦笑いで振り返った。
 高校時代は世界と戦える可能性を秘めた人材をユース世代から発掘し、育成・強化に取り組む「セブンズユースアカデミー」に参加し、高校日本代表候補にも選ばれた。大学時代はけがが多く、3年生の試合時に左膝の前十字靭帯(じんたい)を断裂し、復帰直後も右膝を負傷した。
 昨秋に両膝を手術し、現在はリハビリの日々。ポジションはフォワード(FW)のロック(LO)で、復帰に向けて懸命に励んでいる。「まずはけがを治して、練習試合に復帰したい。これから何年かかるか分からないが、公式戦にも出られるように頑張っていきたい」と意気込む。
 チームは20日に国立競技場で行われたリーグワンプレーオフ決勝でクボタスピアーズ船橋・東京ベイと対戦し、惜しくも連覇を逃したが、選手たちの意識の高さに驚かされたという。「練習はもちろん、練習以外のウエートトレーニングなども取り組む姿勢がすごい。本当に日本一にふさわしいチームだと思う」と胸を張る。
 トップクラスの選手と過ごす時間は大きな刺激にもなっている。「目立つプレーよりも安定感があり、しっかりとチームを支える選手になりたい」と理想像を話した。

 

=埼玉新聞2023年5月21日付け10面掲載=

 

 

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