被災者の心の支援を
さいたま市立浦和南高校の生徒会役員ら4人が29日、日本赤十字社県支部(支部長・大野元裕知事)に、トルコ・シリア地震救援金として、学校内で募金した1万6475円を届けた。生徒らは「被災者の心のケアや支援物資の調達に役立てられることを心から祈っています」と話した。
森尾博之事務局長(左)に義援金を手渡す山口清加さんら浦和南高の生徒4人と岡安一之教諭(右)=29日午前、さいたま市浦和区の日赤県支部
募金を届けたのは、生徒会長で2年の山口清加さん(17)、いずれも1年のウィトン明愛理キャスリーンアナさん(16)、大木拓己さん(16)、後藤雅人さん(16)の4人。同校は昨年11月、青少年赤十字(JRC)に加盟し、募金はJRC活動の一環としても行われた。
トルコ・シリア地震は2月6日に発生し、5万人以上が死亡、数百万人が被災している。山口さんは電車内のモニターでニュースを見て、「学校生活でいっぱいいっぱいだったけど、心が痛んだ。少しでも起きている現状をみんなと共有して、自分ごととして考えられる機会をつくりたい」と募金活動が実現した。
3月20、22、23日の3日間、生徒会役員ら10人が中心となって、登校時に募金活動した。ウィトンさんは「学校の仲間も国際社会の問題を考えてくれたと感動した。今後も活動を続けていくモチベーションになった」と語った。
大木さんは「募金を通して、同級生と普段はあまり話さない社会の出来事を話せたことは、すごくいい機会だった」。後藤さんは募金の使い道について、「災害が起きたショックは大きいと思う。一日でも早く普通の生活に戻れるように、毛布などの支援に使ってほしい」と話していた。
日赤は地震直後から救援金を募集し、巡回診療や救援物資の支援に充てている。募金を受け取った同支部の森尾博之事務局長は、生徒4人に感謝の言葉を贈った上で、「さまざまな人と交流して、自分ごととして捉え、仲間と共に行動する姿勢に、とても心強く感じる」と高く評価していた。
=埼玉新聞2023年3月31日付け22面掲載=
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