「ボランティア生きた」
一人で歩いていた男児を適切に保護したとして、上尾署は18日、伊奈学園総合高校3年伊藤誠也さん(18)に感謝状を贈呈した。
同署などによると、7月12日午前8時ごろ、伊奈町学園1丁目の路上を1人で歩いていた同町の男児(4)を通学途中だった伊藤さんが発見。男児は汗をかき、信号機のない横断歩道を渡ろうとしていたことなどから男児に危険を感じたという。
「考えるより体が動いた」と伊藤さん。男児に声をかけ、言動などから迷子と判断すると、交番まで送り届けた。
伊藤さんは当日の状況を「ジメジメしていた」と振り返る。降雨の影響で湿度が高く、日差しが照り始めていた。伊藤さんは交番に向かう途中、自動販売機でジュースを購入。男児に渡し、保育園の話などをしながら交番に向かった。
男児は、警察が保護した後に帰宅。体調などに問題はないという。伊藤さんは、子どもと接するボランティアに参加しているという。「ボランティア経験が生きた。人助けできて嬉しい」と笑顔を見せた。伊藤さんは将来、警察官を目指しているという。
同署の千葉正署長は「適切に保護しなければ、事件事故に巻き込まれる恐れがあった。機転を利かせた行動に心から感謝している」とたたえた。
=埼玉新聞2022年8月27日付け14面掲載=
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