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上里のウクライナ出身神職を取材・映像制作ー深谷第一高校放送部

 県立深谷第一高校放送部がウクライナ出身で上里町帯刀の菅原神社権禰宜(ごんねぎ)の梅林テチャナさんを取材した作品「スラーヴァ」が7日、同校の文化祭「ときわ樹祭」で上映される。作品名はウクライナ語で「栄光」という意味で、同部の部員は「平和について考えてもらえれば」と来場を呼びかけている。

 

昨秋の県高校放送コンクールビデオメッセージ部門で最優秀賞を受賞した作品「スラーヴァ」などを上映する県立深谷第一高校放送部=深谷市常盤町の県立深谷第一高校

 

 テチャナさんはウクライナ西部のラヒフ出身。キーウ国立大学で留学していた夫の正樹さんと知り合って結婚し、神職の道へ。2022年のロシアによるウクライナ侵攻後、英語とウクライナ語の御朱印を頒布したり、参拝者にウクライナの国旗の色である青と黄色のリボンを境内に結んでもらったりしている。
 作品は上里町在住で3年生の部員高橋花歩さん(18)の発案で題材となった。高校受験の時に合格祈願に行ったこともあり、「神社に恩返ししたかったし、平和に対する作品も制作したかった」と振り返る。同部顧問の宮川辰也教諭が同神社に取材を依頼すると、快諾してくれたという。
 昨年7~10月に制作。作品は4分半で、3年生で部長の柳沢結花さん(17)は「梅林さん夫妻の平和への思いをどう伝えるかが難しかった」と語った。作品は昨秋に開催された県高校放送コンクールビデオメッセージ部門で最優秀賞を受賞し、今年8月に岐阜県で行われた全国高校総合文化祭にも出品された。
 ナレーションを担当した3年生で副部長の保泉碧さん(17)は「戦争は身近ではなかったが、取材を通して戦争への関心が高くなった」、高橋さんも「当たり前ではない今の生活の大切さを作品で感じてもらえれば」と話した。
 文化祭当日はスラーヴァのほか、いずれも近未来の戦争などを考えた作品で、映画甲子園2023で最優秀撮影賞と優秀監督賞を受賞した「笑来(しょうらい)」や「ナイフとりんご」も上映される。時間は午前10時~正午。

 

=埼玉新聞2024年9月2日付け11面掲載=

 

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学校の特徴~学校からのメッセージ2024~

深谷第一高校は、文武両道を掲げ、一人ひとりが個人の力を今まで以上に伸ばすことのできる高校です。進路面では、大学、専門学校、就職を問わず、幅広い進路選択をすることができます。また、部活動では、全国大会や関東大会、県大会へ進出しています。このように、深谷第一高校は、生徒の得意を伸ばし、それぞれの夢への第一歩を踏み出すことができる高校です。

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