映画製作のワークショップ第4回「さいたまKIDS郷育MOVIEプロジェクト ぼくらの街で映画をつくろう」の上映会が18日、さいたま市浦和区で開催された。市立中高校生17人が4チームに分かれて製作した短編映画4本を上映し、子どもたちは「楽しい体験ができた」「感無量」と感想を語った。
映画製作のワークショップに参加して、修了証を授与された中高校生ら=18日、さいたま市浦和区の浦和コミュニティセンター
市教育委員会の主催で、さいたま国際芸術祭の連携プロジェクト。同市出身の映画監督林弘樹さん(49)が指導し、8月に2日間にわたって、ワークショップが行われた。猛暑の中、北浦和公園などで撮影。学校や年齢の違う子どもたちが、お互いの話を聴きながら意見を出し合い、試行錯誤を重ねて製作した。
上映会では、出席した子どもたち一人一人に、竹居秀子教育長が修了証を授与した。林監督のメイキングムービー、4チームがそれぞれ自作を紹介し、上映された。芸術祭プロデューサーの芹沢高志さんも出席し、「感動した。これから生きていく上で、映画を作った経験が必ずいい方向に行く。大事にしてほしい」と子どもたちに語りかけた。
上映会には製作した子どもたちのほか、保護者らも参加し、「感動した」「素敵な作品」と映画の感想を述べた
市立東浦和中学校2年の森正大暉さん(14)は、映画が好きで初めて参加。学校の違う中学生男女3人とは別の日にも集まり、意見交換を繰り返した。「みんなの思いを映画につぎ込めて、楽しい体験ができた。後悔しないように、仲良く作品を作れたので、別れるのが寂しい」と話した。
市立浦和高校2年の山下桃葉さん(17)は3回目の参加で、「万引き家族」の是枝裕和監督が目標。初めて脚本全てを担当し、夜遅くまで費やして18ページの大作に仕上げた。撮影素材は75分に上り、林監督が7分に編集した。母親や友達も鑑賞に訪れ、「感無量。楽しい現場で、他の人には経験できないことを経験できた」と振り返った。
林監督は「子どもたちは信頼関係を築いて共に闘い、諦めずに最後はみんなで喜べた」と評価した。学校も年齢も関係なく、奇跡的に出会った子どもたちが、一つの作品を完成させたという。「仲間と出会えたことを喜んでくれる。子どもたちだけでなく、もっと輪を広げていけば、最高のプロジェクトになる」と話していた。
=埼玉新聞2023年11月20日付け10面掲載=
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