〝春高〟の愛称で知られるバレーボールの全日本高校選手権は4日、東京体育館で男女各52校が参加して開幕し、8日の決勝まで5日間の熱戦が繰り広げられる。
県勢は11年ぶり2度目の出場を果たした男子の正智深谷と3年連続23度目の出場となる細田学園が4日の1回戦に登場する。正智深谷は東福岡と対戦(17時20分開始予定)。細田学園は岩美(鳥取)と顔を合わせる(15時開始予定)。活躍を誓う両校を紹介する。
男子
11年ぶり2度目 正智深谷
11年ぶりの春高に挑む男子の正智深谷
男子の正智深谷は、例年以上の高さを武器に攻撃的なバレーで日本一を目指す。鈴木監督は「宝物(選手)たちと目いっぱい楽しみたい。爆発力を持ち、それを発揮するように育ててきたので、一番良い席で大ファン
のチームを見られる感じ」と大会を心待ちにする。
得点源は県決勝で34得点を挙げたレフト白野。最高到達点347㌢と日本代表レベルの跳躍力を持つエースが強烈なスパイクで勝利を呼び込む。ライト中山が左手で放つ精度の高いサーブにも期待したい。
身長191㌢の新井、188㌢の本橋の両ミドルは、長身を生かしたブロックが武器。相手の強打にうまく反応できれば、安定感のあるセッター近藤竜を起点にクイックからのサイド攻撃や、コンビバレーなど多彩な攻撃を展開できそうだ。
チームは県決勝以降、長いラリーを制することのできる守備力の強化を図ってきた。シートレシーブでボールへの対応力やつなぐ意識が向上。中山、リベロ田代の2年陣がハードワークで防御の要となりたい。
初戦の相手は、U19(19歳以下)日本代表のエース葭原を擁する東福岡。春高を3度制した経験のある実力校との一戦に「倒してやろうという気持ちが強い。狙うのは日本一、しっかり勝って目標を達成したい」と主将の白野。熱戦を戦い抜く準備はできている。
女子
3年連続23度目 細田学園
3年連続で春高に出場する女子の細田学園
女子の細田学園は伝統の粘り強いレシーブ力に加え、精度を上げたブロックを武器に全国に挑む。伊藤監督は「細かいところを鍛えて精度を磨いてきた。成果がどう出るか楽しみ」と選手たちの成長に期待を込める。
ブロックを指導したのは昨年10月に加わった小川コーチ。前任校の下北沢成徳(東京)で43年間指揮を執った名将だ。今チームのスタメン平均身長は約169㌢と決して高さがあるわけではない。タイミングや空中姿勢を見直したブロックで相手の攻撃陣を封じ込めたい。
ミドル中沢を中心とした守りで相手のスパイク威力を弱め、山崎、木戸の2セッターがどれだけ良質なトスを上げられるかが試合の鍵を握る。ミスがほとんどないという正確なサーブカットを持つリベロ沼倉が攻撃の起点をつくりたい。
得点源は1年時からレギュラーを担うレフト土橋。伊藤監督が「スパイクを打たせたら関東一」というエースは最高到達点290㌢の跳躍力を武器に得点を量産する。県決勝で25得点を奪った強打が持ち味のレフト犬伏にも期待がかかる。
初戦の岩美(鳥取)に勝利すると、2回戦では前回王者の古川学園(宮城)が待ち構え、3回戦でも金蘭会(大阪)との対戦が有力の厳しいブロックに入った。主将の沼倉は「強豪校がそろうが、レベルアップした姿を見せたい」と気合十分だ。
=埼玉新聞2024年1月4日付け6面掲載=
関連記事
サイト内の
正智深谷高校の基本情報は→こちら
細田学園高校の基本情報は→こちら
カテゴリー
よく読まれている記事