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全国高校バレー 男子 埼玉栄、女子 狭山ケ丘 2回戦から登場

 〝春高〟の愛称で知られるバレーボールの全日本高校選手権は5日、東京体育館で男女各52校が参加して開幕し、12日の決勝まで5日間の熱戦が繰り広げられる。
 県勢は3年ぶり11度目の出場を果たした男子の埼玉栄、初の春高切符を手にした女子の狭山ケ丘が、ともに6日の2回戦から登場する。埼玉栄は小松大谷(石川)と開智(和歌山)の勝者と対戦(13時50分開始予定)。狭山ケ丘は西彼杵(長崎)と秋田令和の勝者とぶつかる(11時30分開始予定)。飛躍を期す両校を紹介する。

 

男子

3年ぶり11度目 埼玉栄

メンタルの成長 強さに

3年ぶりの春高に出場する男子の埼玉栄

 

 男子の埼玉栄は、どこからでも得点できる全員バレーで8強進出を狙う。1年からスタメン入りする経験豊かな6選手を中心に、成長した精神面が今季の強さを支える。伊藤監督は「最後は子供たちを信じて、自信をつけさせてあげたい」と集大成の舞台に挑む。
 得点源は県準決勝で15点、決勝で25点を挙げたレフト定山。中学時代のライトの経験が生き、クロスとストレートの打ち分けに自信がある。ミドル坂本然は、最高到達点338㌢の高さから打ち抜けるパワーが売り。機動力のあるライト高瀬らが序盤に得点を稼ぎ、マークを分散させたい。
 クイック中心のコンビバレーを組み立てるのは2年のセッター二ツ森。奇をてらったトスや得点も光り、面白い存在だ。身長178㌢と高さがありアタッカーとの連係が密なセッター片山との使い分けにも注目したい。
 初戦の相手は小松大谷(石川)と開智(和歌山)の勝者。どちらも相手エースの強打をいかに拾うかが鍵を握る。ともに190㌢の坂本然、ミドル坂本吏がワンタッチで威力を弱め、リベロ太田、レフト中村の安定したレシーブからリズム良く攻撃を展開したい。
 主将の中村は「3年にとって最後の集大成。栄は勢いに乗った時の爆発力がすごいので、ディフェンスで粘ってつないで打ち切って勝ちたい」と一丸で上を目指す。

 

女子

初出場 狭山ケ丘

夢舞台で粘りと好連係

初の春高に挑戦する女子の狭山ケ丘

 

 粘り強いレシーブからコンビバレーを展開する女子の狭山ケ丘が初舞台に挑戦する。リベロを除くスタメンの平均身長は165・5㌢。引地監督は「うちは小さいけれど絶対にボールを落とさない。一日でも長く試合をして、こだわってきたバレーを出したい」と選手への信頼を口にした。
 ミドル森と泉がブロックの要。どんなボールにも食らいつくリベロ伊藤、室が守備から流れを手繰り寄せれば、勝負強いセッター西村が左右に振って相手を翻弄(ほんろう)する。2年エースのレフト宮沢、3年のライト倉田、レフト藤野の3人が工夫を凝らした強打で得点を重ねたい。
 2023年3月からリズム感を高めることでパフォーマンス向上や傷害予防につなげるリズムトレーニングを導入。同11月からはメンタルトレーニングも取り入れ、競技以外の観点からもチームを強化してきた。
 昨年4月、全国の強豪も参加するカップ戦で優勝し自信をつけると、同7月には1960年の創立以来、初の全国高校総体に出場。春高への初出場も決め、破竹の勢いで新たな歴史も刻んだ。
 試合当日はOBや父母ら千人超の応援団が駆け付けるという。主将の藤野は「小さい頃から夢見てきた舞台。感謝の気持ちをプレーや表情で示して楽しみたい」とオレンジコートで元気いっぱいの姿を見せる。

 

=埼玉新聞2025年1月5日付け7面掲載=

 

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