春日部共栄に3-1
(第3日、8日・サイデン化学アリーナさいたま)
女子の決勝が行われ、今夏の全国高校総体に出場した細田学園が春日部共栄に3―1で勝利し、2年ぶり18度目の頂点に立った。細田学園は第1、2セットを連取。第3セットこそ落としたが、第4セットで勝負を決めた。
優勝校は全日本高校選手権(来年1月5~8、10、11日・東京体育館)に出場する。同校の全国大会出場は24度目。
サイドからの強打で試合を有利に進めた細田学園が春日部共栄に勝利した。細田学園は第1セットの中盤にレフト松本、ライト中島らの得点で突き放し、25―16で先取。得点の取り合いとなった第2セットは最大4点差の劣勢を逆転し、26―24で競り勝った。第4セットは序盤から大量リードを奪うと、ミドル蓑田らのポイントで25―11と圧倒した。
春日部共栄は第3セットを25―20で取ったが、サーブで崩し切れず、得意のコンビバレーに持ち込めなかった。
伝統に高さを融合

細田学園―春日部共栄 第4セット、細田学園の蓑田(16)がスパイクを決める
細田学園が伝統の堅守に高さを融合し、全国で勝ち上がるための進化を示した。伊藤監督は「一体となった全員バレーは継承しているが、その中で全国の上位に通用するものをつくっている」と発展に余念がない。
勝敗を分けたのは第2セットの接戦だった。第1セットを制して勢いに乗りたいところで、最大4点のビハインドを背負った。劣勢の場面で奮起したのはライト中島。17―19からトスを右に集めると、身長176㌢の1年生が3連続ポイントを奪い逆転に成功した。
現チームを象徴する中島、松本、蓑田の1年生トリオは身長170㌢を超える。全国高校総体では出場がなかった中島は「最初は緊張して力んでいたけど、周りに声をかけてもらい落ち着いてきた」と頼れるアタッカーとして台頭した。
下級生に劣らず先輩も奮起。チーム最高身長180㌢のミドル平沼も得点源として活躍。2年生アタッカーは「春高ではチームの目標はベスト4なので、食い込めるように高さとパワーで押し切りたい」と大舞台に期待を込めた。
強豪に強気貫く
一進一退の攻防の末、春日部共栄は力負けした。鱒渕監督は「サーブ、レシーブで崩されて自分たちの展開に持ち込めなかった」と肩を落とした。2セット連続で失ったが、第3セットを奪い返し一矢報いた。
5大会ぶりの全国出場を目指し、夏からサーブの強化などに着手。奪い切った第3セットはその努力が実を結んだ。春高への返り咲きはかなわなかったが、主将の冨永は「ブロックとサーブを打ち続けた」と強豪相手に最後まで強気の姿勢を貫いた。
=埼玉新聞2025年11月9日付け10面掲載=
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細田学園は、生徒たちとともに改革を進め、成長のステップを踏みながら、2021年に創立100周年という大きな節目を迎えました。しかし明るい未来は、自ら創り出してゆくもの。100年の伝統に溺れることなく、より一層良いものに向かう”Next one is the best one.”の精神で、次の100年に向けてさらなる高みを目指して努力していきます。
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