ラグビーの第104回全国高校埼玉大会(埼玉新聞社など後援)最終日は16日、熊谷ラグビー場Aグラウンドで午後0時35分から昌平―熊谷工のカードで決勝を行う。
2年ぶり5度目の王座奪還を視野に入れる第1シード昌平に、28年ぶりの花園出場を狙う第3シード熊谷工が挑む。両校の同大会決勝での対戦は初。今季は関東大会県予選の準決勝でぶつかり、59―0で昌平が勝利している。新興勢力と古豪の互いに譲れない対決の行方を展望した。
昌平
無失点で優勝なるか
判断力の高さでチームを統率する昌平の頭脳派FB小林
熊谷工
ボール保持増で活路
優れたランスキルで相手守備をかく乱する熊谷工のFB今井
今季絶対王者として君臨する昌平と、理想のラグビーを極めてきた熊谷工がぶつかる。身体能力の高い昌平を相手に、熊谷工はどれだけボール保持の時間を増やせるか。好守備から先に主導権を握りたい一戦だ。
昌平は県高校新人大会、関東高校県予選、7人制埼玉大会で3冠。初の県内完全制覇を狙う。関東高校県予選は無失点で優勝。今大会も3試合で235得点、無失点の強さを見せている。熊谷工はスピード感ある細かなボール回しが魅力。準決勝では前回王者の川越東に競り勝つなど、FWとバックスが一体となった突破技術を決勝でも存分に披露したい。
FW
平均身長と体重は昌平が170・6㌢、89・75㌔、熊谷工が175・9㌢、92㌔。
昌平FW陣の鍛えられた強固な肉体は折り紙付き。高校生離れしたタックル力を誇るナンバー8伊藤、フランカー井出、プロップ小山田らが相手のキーマンを一発で捉える。フッカー塙らの的確なサイン出しからセットプレーを成功させたい。
熊谷工はチーム主将で元気印のフッカー小沢が士気を高め、ラグビーセンスの光るナンバー8渋沢が突破にダミーにと奔走したい。体重100㌔超えのプロップ関口、ロック横山らの果敢な守備からも目が離せなさそうだ。
HB
昌平は主将のSH白鳥の判断速度が格段にアップ。素早いボール出しから視野の広いSO宮本につなげれば、確実にトライが生まれるだろう。
熊谷工は集中力の高いSH小久保のキックが敵陣でプレーするための鍵を握る。SO荻野との連係を高め一気に陣地を押し上げたい。
BK
縦に強い昌平とスペースにボールを動かせる熊谷工。タイプの異なるバックス陣は、どちらが本領を発揮し得点源となれるか。
昌平は視野の広さと精度の高いキックで支配するFB小林がアタックの頭脳となる。CTB山口、WTB惣坊、堀内ら馬力のある快足で攻め立てる。
熊谷工はランスキル抜群のFB今井で一気にゲインを図る。CTB冨田、田島、WTB乙津、田中の横の連係で組織的に相手守備を崩したい。
=埼玉新聞2024年11月15日付け11面掲載=
サイト内の
昌平高校の基本情報は→こちら
熊谷工業高校の基本情報は→こちら
カテゴリー
よく読まれている記事