ネットと新聞活用実践
教育への新聞活用を促進している県NIE推進協議会は、県立八潮南高校(町田徹校長)で出前授業を行った。ネット情報の見極め方とともに、持続可能な開発目標(SDGs)をテーマに新聞活用を実践。生徒らは紙面をめくりながら、見知らぬ世界の出来事に関心を寄せていた。
新聞を広げて記事を読み、ネットとの違いを実感する生徒たち=県立八潮南高校
出前授業は、同校普通科1年生の生徒2クラスを対象に「総合的な探究の時間」として実施。日本新聞協会NIEアドバイザーの小谷野弘子さんと、県NIE推進協議会事務局長で埼玉新聞社の吉田俊一編集管理幹が講師を務めた。
当日の新聞紙面を広げながら感想を聞くと、「文字が小さい」「大きくてじゃま」などと率直な返答をする生徒たち。小谷野さんが、SDGsの一つ一つの内容を読み上げて、紙面の中からそれぞれの目標に関する記事を探すよう呼びかけると、真剣になって文字を追っていた。その後、各自が選んだ記事に目標ごとのシールを貼っていった。
ネット情報の見極め方で吉田管理幹は、「ディープフェイク」と呼ばれる人工知能(AI)を使った偽情報や悪質なデマだけでなく、日常的なニュースにも危うさが潜んでいることを実例を示しながら解説。情報源が信頼できるか確認し、根拠を自分の頭で考えることを呼びかけた。
さらに、新聞製作の動画を視聴した後、「1次情報を取材し何重ものチェックを経て世に出る」「総合編集で関心のない記事にも出合える」など、新聞とネットとの違いを示した。
木村優斗さん(16)は「テレビとかネットでは分からなかった世界の貧困のことを知った。自分も好き嫌いしないで食べるようにしようと思った」。小須賀彩華(いろは)さん(16)は「普段は新聞もニュースも見ない。世の中のことを知ることができて勉強になった。自分も役に立つことをしたい」と語っていた。
=埼玉新聞2023年9月12日付け10面掲載=
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