埼玉新聞社 高校受験ナビ

出前講座で「SNS時代の新聞」の役割学ぶー川越女子高校

情報の見極めと伝え方

 情報リテラシーを身に付けるヒントを新聞から学ぶ出前講座が13日、川越市六軒町の県立川越女子高校(西野博校長)で開かれ、1年生約360人が耳を傾けた。講師を務めた、県NIE(教育に新聞を)推進協議会事務局長で本紙編集局の吉田俊一編集管理幹は、交流サイト(SNS)で日常的に発信されている偽動画や投資詐欺などの画像を提示。「誰もがどこからでも情報が発信できるようになり、便利になった一方で、不正確だったり、お金を稼ぐためにわざとうその情報を流すケースが増えている」と指摘した。

 

メディアの変遷や比較を通して情報リテラシーについて学んだ出前講座=13日、川越市六軒町の県立川越女子高校

 

 新聞、ラジオ、テレビなどメディアの移り変わりと役割も紹介。「オールドメディアと揶揄(やゆ)されることもあるが、情報源や根拠を示しつつ、何重ものチェックを経て、言葉の使い方にも配慮しながら、責任を持って発信している」と説いた。
 また、分かりやすく伝えるために新聞が工夫しているレイアウトや見出しの手法、記事の書き方も解説。情報の真偽を見極めるための指針として、①情報源が明示されているか、それは信頼できるか②根拠は示されているか、他のメディアとも比較するなどし、③最終的には自分の頭でよく考え、疑ってほしいと、生徒たちに呼びかけた。
 平野伊寧さん(16)は「ネットでショート動画をよく見ているが、最近、人工知能(AI)で作られ、本物っぽいものが増えている。お金目的で悪用されると大変。表現の
自由の枠に納まるのだろうか」。福岡美結さん(16)は「生成AIの動画などデマが多いのは知っていたが、ここまでとは思わなかった。伝えるための新聞の作り方も学べた。自分でも気を付けたい」と話した。
 出前講座は、埼玉新聞をはじめ、朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の新聞各社が高校生向けに県内と東京都内で連携して取り組んでいる。

 

=埼玉新聞2025年11月17日付11面掲載=

 

サイト内の川越女子高校の基本情報は→こちら

 

学校の特徴~学校からのメッセージ2025~

「学力の向上」と「人格の陶冶」を柱に組織的教育活動を展開して進学実績の向上を図るとともに、生徒が主体的に学ぶ「質の高い授業」の創造に全力で取り組む学校。

 

カテゴリー

よく読まれている記事

最新の記事

TOP