多様性、生徒が選ぶ制服に
さいたま市北区の市立大宮北高校(生徒数943人、竹越利之校長)は4日、新年度から衣料品大手「ユニクロ」の既製商品を制服に採用すると発表した。同校は「多様性を認め、生徒が選ぶ制服にした」としている。現行の制服との選択が可能で、価格は4分の1程度になるという。
筒井賢司教頭によると、同校は1956年の創立以来、男子生徒は黒色の学生服、女子生徒は紺色のブレザーとボックススカートを採用していた。女子生徒からスラックスの着用を希望する声が上がり、市販の製品を制服として認めた。前年度末から本格的に検討を始め、在校生らにアンケート。「生徒も考える、安価でシンプル、スマートな機能的標準服」というコンセプトをまとめ、同社を選択した。
昨年9月、中学3年生と保護者を対象に学校説明会を開催。洗濯できたり、値段の面などから、同社の支持が多かったという。ジャケット、パンツ(スカート)、シャツの組み合わせで約1万3千円。現行の制服は全てそろえると約6万円で、価格は4分の1程度になるという。
筒井教頭は「ジェンダーレス、多様性を認める方向で検討していた。世の中の動きを見て、制服も変わっていかないといけない。新しい取り組みをしている学校なので、生徒らと相談しながら、今後もいろいろなことを見直していきたい」と話していた。
ユニクロによると、三重県鳥羽市立中学2校が「準制服」として採用。正式な制服の採用は大宮北高が初めてで、学校からの問い合わせが増えているという。
=埼玉新聞2022年3月5日付け17面掲載=
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