勉強にアプリを掛け合わせて、生徒も教師も新たな勉強スタイル確立へ―。クラーク記念国際高校の生徒3人が新たな学習アプリを試作品として形にし、高校生を対象とした探究学習の全国大会や中学から大学生までを対象としたビジネスコンテストの準決勝に出場した。3年生の田口実紗さん(17)はアプリの開発を通じ「やりたいと思ったら飛び込むことの大切さを知る、いい機会になった」と振り返った。

勉強×SNSを糸口にアプリ開発に挑んだ3人=さいたま市大宮区高鼻町のクラーク記念国際高校さいたまキャンパス
3人がアプリ開発に着手したのは昨年、高校2年生の12月だ。同校が探究学習のカリキュラムとして希望者に用意している商品開発の授業がきっかけだった。
「『既存と既存の掛け合わせ』と『困り事の解決』が商品開発のキーワード。そのキーワードに自分たちの境遇を当てはめたことが、商品開発のフレームを決めることにつながった」と3年生の梶野晴(17)さん。間もなく受験を迎える自分たちが、本腰を入れて取り組もうとしている「勉強」とその妨げになっている「SNS」(交流サイト)の融合を開発の糸口にした。アプリに商品を落とし込む手段を選び、活動は授業の枠を飛び越えた。授業時間外にも自主的に取り組み、開発に熱を注いできた。
開発したアプリは、学習プリントが表示される画面にコメントを書き込みすることができる。コメントは利用者同士で共有し、コメントへの返信やリアクションを選択することができるため、例えば「ここの解き方が分からない」とコメントを残すと、その解き方を知っている他の利用者が解き方を教えるような書き込みをし、勉強の理解を深める仕組みが構築されている。
人工知能(AI)を駆使してアプリの試作品を制作した3年生の杉山碧梛さん(17)が「教師側も授業に活用することができるのではないか」とお薦めするのが、グローバルメニューに置いてある「ランキングボタン」。ここではリアクション数が多いコメントがランキングで表示されることで、「つまずきポイントを知ることができる」と活用方法を解説する。
「特定の授業に限らず、学校生活全体を通して生徒が探究活動に取り組む環境が整ってきた」と手応えを語る同校の中村剛和教諭。「今後も生徒の活動を支える環境を整えていければ」と力を込めた。
=埼玉新聞2026年9月5日付け8面掲載=
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