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北部九州総体2024 相撲 レスリング 結果

【相撲】

相撲個人 鮫島(埼玉栄)が準優勝

勢いよく満足の出来

個人準決勝 埼玉栄の鮫島輝(左)が福崎真逢輝(樟南・鹿児島)を引き落としで下す=大分県宇佐市総合運動場相撲場

 

 埼玉栄の鮫島が個人で準優勝した。身長185㌢、体重155㌔の体格を生かして勢いよく前に出た。1回戦から得意の形での取組が続き「すべて納得のいく内容。とにかく楽しかった」と満足げな様子だった。
 決勝は前回王者の西出と対戦した。立ち合いから勢いよくぶつかった。がっぷり四つに組むと一時は相手を土俵際に追い詰めた。最後はわずかに及ばなかったが「自分の相撲は取れたので悔いはない」とすがすがしかった。
 入間市出身の高校3年。小学2年で参加した地元の相撲練習会で現・春日野部屋所属の栃大海雄(埼玉栄高出)に誘われ、入間黒須中の相撲部に入部した。入部時に82㌔あった体重を約50㌔増やした中学3年の全国中学大会で3位に入賞するなど頭角を現した。
 埼玉栄に進学すると、慣れない環境下で体重が約20㌔減少することもあったが、この夏に全国で見劣りしない体をつくり上げた。「毎日おいしいご飯を作ってくれる先生と早苗さんのおかげ」と寮生活を支える山田監督と奥さんに感謝した。

 

埼玉栄 団体8強

紙一重 難敵に屈す

 団体は2連覇を狙った埼玉栄が準々決勝で鳥取城北に1―4で敗れた。2022、23年の決勝を争った両校。山田監督は「厳しいヤマに入り、ここが勝負だった。負けはしたが先鋒(せんぽう)からの流れ一つだったと思う」と悔しさをにじませた。
 実力は拮抗(きっこう)し、紙一重の戦いだった。先鋒の斎藤は「自分が負けてからバタバタしてしまった」。悪い流れを断ち切ろうと次鋒(じほう)の1年田宮も土俵際で粘りを見せたが寄り切られた。最後は大将戦に臨んだ鮫島が勝ち星を挙げ一矢報いた。
 鳥取城北は3月の全国高校選抜団体決勝でも顔を合わせ1―2で敗れた因縁の相手。副将山田は「どこで当たろうと結局は倒さないといけない。またやられてしまったが、まだ一つある」と10月の国民スポーツ大会で借りを返す。

 

得意の形で奮闘 力を示して納得
個人5位の斎藤

 埼玉栄の斎藤が個人で5位に入った。2回戦では鳥取城北の大将ムンフビルグーンを寄り切りで下すなど力を示した。「自分が得意の形に持っていき、焦らずにじっくりとできた。内容も悪くなかった」とうなずいた。
 前回大会の団体優勝メンバー。山田監督からは「(鮫島と)二枚看板」と信頼が厚い。チームを背負う自覚を胸に国スポでの活躍を誓った。

 

一から稽古積む

個人決勝トーナメント1回戦敗退・奥田蒼真(埼玉栄)の話

 いいところが一つも出せず、全く自分の相撲を取ることができなかった。また来年もあるので一から稽古を積んで、栄の3年生としてふさわしい相撲を取りたい。

 

【レスリング】

125㌔級 藤田(花咲徳栄)2連覇
大会最優秀選手に選出

個人125㌔級決勝 花咲徳栄の藤田宝星(奥)がポイント勝ちして2連覇を達成=佐賀県嬉野市中央体育館

体力で勝り強さ抜群

 花咲徳栄の藤田が個人125㌔級を制し、2連覇を達成した。全5戦で相手に1ポイントも許さず、群を抜いた強さで大会最優秀選手にも選出。「この舞台では負けられない。決勝は課題が残ったが、自分の戦いはできた」とほほ笑んだ。
 体重は100㌔。体格で相手に劣ったとしても、足を動かして体力で勝る。準決勝まではテクニカルスペリオリティー勝ちしたが、決勝は「組み手から技をつなげられなかった」。1―0で後半に入ると相手が消耗した隙を見逃さず一気に仕掛けた。
 昨年度は高校3冠を達成。今年4月のU―20(20歳以下)ジュニアオリンピックでは準決勝、決勝で大学生を下して頂点に立った。
「兄貴や徳栄の卒業生がいるので胸を借りている」と毎週末に日大で大学生を相手に稽古を積んでいる成果が表れた。
 将来の夢は「オリンピックで優勝すること」と明言。パリ五輪に同校レスリング部出身の赤沢岳と石黒隼士が出場する。「憧れる存在。先輩が出ていると、もっと頑張らないといけないと思う」とさらなる研さんを誓った。

 

受けの技術際立つ
鍛錬の成果 仲間に感謝

個人65㌔級準決勝 準優勝した花咲徳栄の吉田煌(下)が技を仕掛ける

 

 花咲徳栄の吉田が個人65㌔級で準優勝した。準々決勝、準決勝とポイント勝ち。接戦を勝ち切る受けの強さが際立った。「まさかの結果でうれしい。練習で(藤田)宝星にやられているかいがあった」と笑みを浮かべつつ、仲間に感謝した。
 小学1年から競技を始めたが、大舞台での表彰台は遠かった。今年に入り、4月のU―17(17歳以下)ジュニアオリンピックで2位になるなど、地力の高さを証明した。「大学でも続けて自分のペースでレベルを上げたい」と成長を約束した。

 

来年は優勝を
個人71㌔級5位・福井大翔(埼玉栄)の話

 準々決勝では武器である体力面を生かして後半勝負を仕掛けられた。インターハイは初出場だったがいつもの力を出し切れずに終わってしまった。誰よりも練習して来年は優勝しかない。

 

=埼玉新聞2024年8月3日付け10面、5日付け6面掲載=

 

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